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Amazon.co.jp ・本 (212ページ) / ISBN・EAN: 9784000042222
感想・レビュー・書評
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エドガー・アラン・ポーという作家は、ボードレールやマラルメといったフランスの詩人たちとの影響から光があてられ、神話的な伝説にいろどられてきました。しかし本書では、そうした見方からポーを解放し、作家・批評家・編集者の役割を引き受けることでアメリカの文壇においてジャンルの枠組みを構築すると同時に、その枠組みに自覚的にかかわっていくことではからずもそれをみずからが脱構築するような立場に立つことになった作家としてとらえなおそうと試みられています。
本書は「岩波セミナーブックス」の一冊であり、このシリーズでは多くの碩学がみずからの専門分野についてわかりやすいことばで語った良書が多いのですが、本書は著者がコーネル大学に提出した博士論文に基づいた内容になっており、ことば遣いこそやさしいとはいえ、比較的硬派な文学研究の感触があります。とくにポーの三度にわたってなされたホーソンの書評について考察している章は、アメリカ文学の起源における差異と反復の問題を浮き彫りにしており、ポストモダン批評の切れ味が示されているように思います。
ポーの創作活動は雑誌への投稿というかたちでなされていました。このことは、商業的な理由からそれぞれの雑誌が採用しているジャンルの枠組みを顕在化するという振る舞いだということができます。著者はこれを、文学の創作における一つの転倒としてとらえ、「マガジズム」ということばで言い表します。そのうえで、ポーの作品において「マガジズム」がジャンルの構築と脱構築の両義的な性格を解明しています。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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