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本 ・本 (202ページ) / ISBN・EAN: 9784000042413
感想・レビュー・書評
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昭和の歌壇の移り変わりをつぶさに見てきた著者が、佐佐木信綱から俵万智にいたるまでの短歌100首をとりあげ、その味読の手引きをおこなうとともに、おおまかな流れをえがいている本です。
斎藤茂吉のように二つの歌がとりあげられている例もありますが、おおむね一人につき一首という原則がとられており、昭和の短歌を歴史をつくってきた主な歌人たちについて一通りの知識を得ることができます。また、単に客観的に昭和の短歌の歴史をたどるのでなく、著者自身の評価が明らかにされているのも特徴です。俵万智の登場を、戦前からのモダニズムや女流短歌の流れとともに、村木道彦などからの広い意味での影響のもとに理解するという枠組みを示すとともに、もう一度短歌の「典型」をつくりあげる必要があるという主張が示されています。こうした著者の率直な評価は、わたくしのようにあまり短歌の世界になじみのない読者にとっても啓発的な内容を含んでおり、興味深く読むことができたように思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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