数になりたかった皇帝――漢字と数の物語

著者 :
  • 岩波書店
3.28
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  • 本棚登録 :78
  • レビュー :10
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000052078

作品紹介・あらすじ

史上空前の帝国の君主は、なぜ自ら"数"となり後継者にも"数"となることを命じたのか?太宰はなぜ『富嶽百景』で富士山の頂角を測ったのか?項羽は生き残った部下を数える。そして漢字は無限の彼方へ…"漢字で書かれた数"がつむぎ出す、二八の古今の物語で構成した気楽な読み物。しかし、一つの物語を読み終わるたびに、自分の生き方や現代社会の問題に思いを致すだろう。日本文学と中国文学を縦横無尽に駆けめぐる、ユニークな読書案内としてもご活用いただきたい。

感想・レビュー・書評

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  • タイトルは始皇帝のことでした。28の物語を集めており、この28は完全数だそうです。楚の項羽に最後まで随っていた兵士は28騎という数字も史記に出てくるとのこと。実際に数えたのだろうとの解釈も面白いです。論語に登場する数字で3が70回と1の32回を大きく凌駕しているのは楽しいですね。中国では3を重視しているということなのでしょうか。因みに3位は十の20回、続いて四の18回、百の17回・・・と考えていくと楽しいです。額面・百円(算数字では1,000,000円)と書き間違ったいう手形の決裁をめぐって最高裁まで争われた1980年の事件になると、事実は小説よりも奇なり!でした。祈りは「数」と結び付くことによって深化していくという言葉も全く同感です。数珠とロザリオの共通点もありますが、羊が何匹と数えていくことも、祈りに似た精神の安定をもたらしているのですね。

  • ★★★☆☆
    副題にもある通り、漢字と数のお話です。
    始皇帝の名前は諡ではなかったんだなあと。
    『諡とは、君主の死後、子孫や臣下がその業績を追慕して定める呼び名である。』
    子どもや部下からの評価なんぞコトワル!と。
    二世皇帝、三世皇帝、と万世に渡って続くはずだったんですが・・。
    あと、名前につけられたときだけの特別な読みを持つ漢字とか。
    興味を持っている箇所は面白く読めました^^
    (まっきー)

  • 数字に関する作者の考察といった感じ。
    そう考えると面白いなというのがいくつかありました。

  •  岩波『科学』への連載を含む28(完全数!)のエッセイ集。円満字さんにしてはちょっと平凡な仕上がりかな?特に李白の白髪三千丈で,何故「三千」かって話は,ちょっと独善的かも。確か「三千丈」は,高島氏が著書で押韻にからめて説得的な話を書いていたと思う。あっちの方が百倍よかったな。
     でも「億は一〇万、兆は一〇億」は良かった。漢字でもなんでもそうだけど,複数の意味をもつ語は,繰り返し使われる語義が前面に出て,長い間にはその一つの意味に固定化してしまう。位取りを表す「億」「兆」もそう。
     古くは「億」は「おもんぱかる」という意味で使われていて,位取りとしては十万だったり万万だったり一定していなかった。単にたくさんを現す語だった。近代化を経て,万より大きな位取り専用の文字が必要になった関係で,「億」は万万に固定され,「おもんぱかる」の語義が衰退した。鋭い考察だ。

  • 数字って面白い!!!

  • 821.2/エ
    始皇帝は、なぜ“数”となり後継者にも“数”となることを命じたのか?
    太宰はなぜ「富嶽百景」で富士山を測ったのか?
    漢数字にまつわる28の物語を収録。

  • 2011-2-3
    数字っておもしろいんだ!

  • 最初はなんだかつまんねーなーっていうか…なにがしたいの?って感じだったけど。
    徐々に古典についての考察というか、そういうのが入ってきて楽しめた。
    漢字と数字。
    相容れないような、なんとも微妙な関係がいいですな。

  • 数字にまつわる漢字の話が興味深く書かれていて面白かった。

  • 時々入る、著者の心情がおもしろかった。

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