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- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000059619
感想・レビュー・書評
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170218 中央図書館
題材は相当に古くなっているが、その着想、着眼、談論の妙、軽快な文章、どれをとっても素晴らしい科学エッセイ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
既にほぼ故人となってしまった日本物理会の大御所達のエッセイ集「物理の散歩道」続編。身の回りの現象に対する問題提起とそれに関する物理的な議論が中心。既に初版から40年以上経っているわけだが、ここで議論されていることは最近の研究でようやく分かってきたようなことも多いし、相変わらずよくわかってないことも多いと思う。
特に個人的に面白かったのは、「パラドックスの効用」の章。以前から個人的におかしいな~と思っていた「霧吹きやら翼の揚力をベルヌーイの定理で説明することのおかしさ」に関して、著者らの答えが載っていたところ。やはり、ベルヌーイの定理で説明するのは間違っていたのだ。既に40年以上前に指摘されていたということ。それでもいまでも教科書では同じ解説が載っているんだけど。どうなっているのやら。
その他、「フールプルーフ」の章は、最近のJR脱線事故やら原発の事故を思い起こせば意味深い。「生活の中の力学」の紐の結びと摩擦の関係、「切れるということ」の破壊力学的考察、「バネとゴムとは使いよう」での良いクリップの話、などなどが興味深かった。
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