モラル・トライブズ――共存の道徳哲学へ(上)

制作 : 竹田 円 
  • 岩波書店
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本棚登録 : 66
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000063210

感想・レビュー・書評

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  • 解説:阿部修士(こころの未来研究センター)

    税制、福祉、中絶、死刑、同性婚、環境規制……何が正義か、誰がどんな権利をもつかをめぐって社会は引き裂かれる。人々が自分は正しいと心の底から信じて争うとき、対立を解決する方法はあるのか。今こそ生物学、心理学、哲学、社会科学の知見を統合し、道徳とは何かを根本から理解しよう。そこから人類すべてが共有できる普遍的な道徳哲学が生まれる。(全2冊)(amazon.co.jpより)

  • どうやら我々の脳には「道徳マシン」が備わっており、これにより所属する「部族」内部においては他の構成員と協力し最善の結果を追求するよう配線が組まれていることがわかってきた。しかしこの「道徳マシン」は残念ながら他部族の存在を前提としていないため、「彼ら」との関係においては機能せず摩擦を生んでしまう。何故かくも簡単に「我々」と「彼ら」は引き裂かれてしまうのか?ローカルな「道徳」を超えて、全ての「部族」が尊重し価値判断の根拠とする共通通貨、「メタ道徳」は存在しないのだろうか?あるとすればそれは?

    本書は弱冠41歳でハーバード大教授となった著者が、「道徳」がどのように我々の脳に実装されているのかを、心理学・哲学・脳科学・倫理学等様々な分野を横断しながら論ずるもの。岩波書店らしく取っ付きにくい装丁だが、「功利主義」こそが普遍的な道徳哲学だとする著者の主張が意外に平易な文体で展開されてゆく。前半の脳の道徳判断の「二重過程」の説明辺りまでは、カーネマンの「Think fast & slow」がそのまま出てきたりして「またぞろ行動心理学か?」と思ったりしたが、後半はやや思考実験的な記述が増えるところを見ると、下巻はより哲学や倫理学に軸足を置いた展開になりそうだ。反功利主義に対する、著者曰く「読むのがしんどい」再反論の展開に期待。

  • 出版社による紹介:
    http://www.iwanami.co.jp/moreinfo/006321+/top.html

    立ち読みもできます:
    (上巻:立ち読みは目次と序章)
    http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/00/9/0063210.html
    (下巻:立ち読みは目次と解説)
    http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/00/7/0063220.html

    シノドスで紹介されました(阿部修士さんの解説の転載):
    http://synodos.jp/society/15282

    shorebirdさんによる書評:
    http://d.hatena.ne.jp/shorebird/20151005#1443998491

    斎藤哲也さん@幻冬舎plusによる紹介:
    http://www.gentosha.jp/articles/-/4410

    公明新聞2015.11.2の書評(評者は小川仁志さん)

    瀬名秀明さんによる書評(「週刊朝日」2015年11月20号):
    http://book.asahi.com/reviews/column/2015111900001.html

    「紀伊國屋じんぶん大賞2016」に入選しました(23位):
    https://prw.kyodonews.jp/opn/release/201601157059/

    吉川浩満さんによる書評(「KOKKO 第11号」2016年7月 http://clnmn.hatenablog.com/entry/2016/07/05/191523

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