- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000067447
作品紹介・あらすじ
くりこみ群は一種の遠近法である。要素的相互作用が無数に積み重なり絡み合って生み出す効果を、ズーム・アウトあるいはズーム・インによる見え方の変化のなかに動く姿で捉えようとする。これが、物性論における相転移の普遍的特徴から素粒子の相互作用の漸近的自由性まで、今日の物理学の核心をえぐりだす強力な方法となった。しかし、従来の応用例の多くは論理に明快を欠く。この方法の基盤は最近ようやく見えてきたのである。最新の成果を本書はかみくだいて提示する。今日、くりこみ群の方法に対する関心と期待は増すばかりである。その動きを示すべく、岩波講座としての第2次刊行を機会に加筆して補章とした。装丁は新たにしましたが、内容は基本的に岩波講座の第2次刊行のものと同一。
感想・レビュー・書評
-
第一章、第二章は「視点の設定」とまえがきにあるとおり、ざっくりテンポ良く説明され、くりこみ群の方法に関するイメージがつかめる。
群と半群、生成演算子、ファインマン図、統計物理、ハミルトン解析力学などは既知のものとして進む。
第三章、第四章は田崎先生の担当。一転して丁寧な説明で高度なところまで導く。
第五章は場の量子論。これまでやったことのある部分だが、しっかりとした理解が得られた。
第六章の相空間展開は初めてやる内容。概念的に新しく、ありがたみがイマイチ分からず。
第七章のGross-Neveu模型も初めてで、六章の続きだが、最後は駆け足で尻切れとんぼ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
20190119 中央図書館
とても読めないが、物理学の本の版組がかくも美しいものであるとは。
著者プロフィール
江沢洋の作品





