なぜ伝わらない、その日本語 (もっと知りたい! 日本語(第II期))

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 24
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000068376

感想・レビュー・書評

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  • 2014年10月に実施した学生選書企画で学生の皆さんによって選ばれ購入した本です。
    通常の配架場所: 開架図書(2階)
    請求記号: 816//N92

    【選書理由・おすすめコメント】
    日常、目にする様々な例が載っており、パッと見るだけではなぜ伝わらないのかわからないこともあり、限られた文書量で伝えたいことを伝える参考になる。
    (薬学、5年)

  • 岩波書店のこのシリーズは気に入っているのですが、残念でした。


    ダメな文章の例を取り上げて、こんな風に改善したらどうか、と提案していきます。
    しかし、そこで改善されているのは日本語の使い方ではありません。
    たとえば、<第2駐車場の案内>の問題は、それを掲示した<場所>にある、など。

    あとがき読んで、なんだか納得。
    著者のウェブサイトにある「幻のあとがき」を読んで、もっと納得。http://www.lc.osakafu-u.ac.jp/staff/noda/HISASHI/nd_hisashi-ronbun.htm

    序章では、
    ▼−−−−
    (1) 相手の状況を考えていない
      ・相手がどんな情報を求めているか? ⇒ 第1章
      ・相手が何を知っているか?    ⇒ 第2章
      ・相手がどんな人であるか?    ⇒ 第3章
    (2) 相手の反応を予想していない
      ・相手がどんな返答をするか?   ⇒ 第4章
      ・相手がどんな行動をするか?   ⇒ 第5章
      ・相手がどんな気持ちになるか?  ⇒ 第6章
    (3) 相手に伝える工夫をしていない
      ・相手に読んでもらう工夫     ⇒ 第7章
      ・相手に見つけてもらう工夫    ⇒ 第8章
      ・相手に誤解を与えない工夫    ⇒ 第9章
    ▲−−−

    こんな風に書かれており、科学的に論じられていくのかと思いましたが、読み進めるうちに、著者の愚痴としか思えなくなりました。

    本のタイトルと主題がずれていると思います。
    ・ことばを尽くすこと
    ・体裁を整えること

    こんな当たり前のことに200ページも割くとは…。

    ことあるごとにメーリングリストのことを話題にするところ
    (送信者だけに返信すればよいものをみんなに送るな、と)
    が面倒でした。

    そんなの自分がかかわる学生に諭せばよいのであり、
    世界中で行われているでしょう。
    著者がこの本に取り上げたところで、なくなるわけがありません。
    瑣末なことに目を奪われている。

    「日本語」の話をもっと「科学的に」してほしかったです。

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著者プロフィール

日本大学文理学部教授。
著書に『日本語学習者の読解過程』(編著、ココ出版、2020年)、『日本語コミュニケーションのための聴解教材の作成』(共編著、ひつじ書房、2022年)などがある。

「2022年 『日本語コミュニケーションのための読解教材の作成』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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