銀の匙 (ワイド版岩波文庫)

著者 : 中勘助
  • 岩波書店 (2001年1月16日発売)
3.83
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  • Amazon.co.jp ・本 (227ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000071734

銀の匙 (ワイド版岩波文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 図書館本。111 国事行為を委任しない。 李成一

  • なんてことない子供のころの体験の随筆。

    けれど、言葉がとても美しいように感じる。

    一冊一気に読もうと思ったら多分ちょっと退屈かも。
    でも、一話一話読んでいくと、なんだか、ほうっとするような。

    つついたらすぐ泣いちゃうような少年が、
    いつの間にか、確固たる自己をもって周りを観るように
    なってゆく。

    空に光る冷たい石をおほしさまとさまをつけて呼ぶ心を
    持ち続けたいものだ。

    中学か、高校か、国語の授業でこれ一冊を一年かけて読む、とゆーのをやられていた、という話を聞いたことがあるんだが、一体どうゆう感じでこれを授業にするのだろう?
    そーゆー授業、受けてみたかったなあ。

  • 病弱な体質ながらも子供ながらに喜びや悲しみを見つけながらとゆっくり時間が流れていく。目に映るささいな物に心を震わせる幼いならではの感受性。
    その場面場面の感情を書いているけど淡々としていて
    その小さな世界の感じが良かった。
    伯母と戦ごっこをする描写がかわいい。
    伯母がいい人だなぁ…最後の別れの時は悲しかった。

  • 退屈すぎて、流し読み。

    エチ先生の本を読む前に、本物を読んでおこうって思ったのですが、大失敗。

    日常の話だけで、エンタメ性が皆無です。
    随筆なので仕方ないのですが…

    文学的な素養のない私には、全く面白さがわからず。

    こういう退屈な本を子供に読ませたら、本を読む習慣なんて身につかないと思うんだよな~

    あまりオススメしません。

  • 学生のときに商店街の書店で出会った。老年からさかのぼって考えたとき、幼年期からそう遠くない二十歳前の若さで読むのはまだ早いと思った。読まずにおいた。
    それほどまでに「まだ自分にはもったいない」と感じさせられた。
    最近図書館で再会したので紐解いた。今思えば、さっさと紐解けばよかった。どんなに繰り返し読んでも名作は「大丈夫」なものだ。自分の感性によって揺らぐようなものではなかった。けれど、やはり学生のときに読まないで良かった。

    漱石が引っ張り出してくれたのでなければ、平凡、理解不能と片付けられていたかもしれない。そうした事情は芥川の作品の解説でも読んだ気がする。そういう解説がこの作品の解説にもあった。
    当時の文壇事情に拘泥しない表現の文学。むしろ、現代に生きる私たちのためにいい文学者の作品を遺しておいてくださったのではないかと、そう思えてくる。漱石の眼差しは、昭和の良心そのものといえる。ありがたい。寺田寅彦、芥川龍之介、中勘助。正岡子規。
    漱石の功績は、作品そのものにもあるが、いい書生をたくさんもって、それを文学者に仕立てた。いい作り手たちとのつながりを持っていた、その生活にある気がする。楚々とした生活の中で保たれていた、というところに私は感銘を受ける。

    どこを引用すればいいのかわからないほどの鮮やかな表現。これだけ生々しい話を洗練された表現で記すことが近代に為されたのが驚きだ。
    幼い頃の感受性がこうして保たれるのは尊い。そして、もうそれがどこにもないことが恥ずかしくなる。少しは残っていないか自分のうちに探したくなる。

    私たちにとって読みやすい、と先々まで思ってもらえるような作品。
    こういうものが現代あるだろうか。
    仮にあったとしても、それを評価し、選び出して、遺そうと努力するような眼差しが現代の版元・読者・文学者に備わっているだろうか。

    私はそれはもうどこにもないと思う。
    個人が版元であり、個人が読者であり、個人が文学者としてふるまっていくよりほかにない、そうした要素を己に見出すしかない、つながりのなかに見出されない世の中になっていってしまっていると思う。

    だから、ただたくさん本を読んだ人がすごい、とか、たくさん知識をもっている人が文学者だ、とか。そういうことではないのに、がむしゃらに数だけをあげつらねる、そういう品のなさがまかり通るんだと思う。

    まあ難しいこと言わず、繰り返し読みたいです。
    とにかく澄んでいる。とにかくいとしい、うつくしい。
    後半、偉いお坊さんとお話がしたいと思いながら、お茶をもっていくたびに「これはこれは」といってもらうきりで、挙句に変なひょうたんの絵をもらうだけで終わる、という小さい子らしい一節が好きです。(その絵と文もきっと成長してから理解されたことと思われますが)
    …全部すきです。
    けなげさ、いたいけさが全編にいきわたっている。
    たまらなくいとしい。

    こういうものは教科書にのせてほしくない。
    本当にいい作品は教科書にのせてほしくないと思います。

  • 子供の時の思いが、ふつふつと、甦る。そんな本。

  • 小学生の頃に読んだら、つまらない本だと思った。今の自分の日常と変わらない事が書いてあったから。なにが面白いのかわからなかった。今は、母がこの本をすすめてくれた気持ちがよくわかる。一生のうちに何度も読みたい本。読むたびに発見がある。

  • このすんばらしくレトロな表紙!
    それだけで買いました。

    ただいま読書中。

  • すべての情景に生き生きと血が通い、なによりも文章そのものが美しい。
    大人の回顧した子供時代の情景というより子供の感じたものそのものが描かれている印象。

  • 子供の時代の美しさが閉じ込められた文章。
    幼き日の短い生涯の中でも移ろいゆく時への感傷を持つ心が胸を打つ。

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