五重塔 (ワイド版岩波文庫 199)

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  • Amazon.co.jp ・本 (125ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000071994

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  • 人との関わりが苦手で頑固なのっそり十兵衛の物語。

    現代の話ではありえないくらい頑固なのっそり十兵衛、心は広いが短気な江戸っ子の親方の源太やその妻たち、なにもかもを見通すかのような上人など、非常に魅力的な人物たちが描かれています。

    文語調で初めは読みづらく感じましたが、物語のような語り口と素直で一生懸命な登場人物の生き生きとした描写に引き込まれて一気に読んでしまいました。

    どんな些細な気配りも受け付けず、ただひたすらに自分の仕事に打ち込んでゆく十兵衛の姿にあこがれを感じました。

  • 読みづらいと聞いていたけれど、それほどでもなし。日本語のリズム感でぽんぽん読める

  • 幸田露伴の名作。
    建築に携わる者の姿を描いている。
    日本語がただただ美しい。

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著者プロフィール

1867年(慶応3年)~1947年(昭和22年)。小説家。江戸下谷生まれ。別号に蝸牛庵ほかがある。東京府立第一中学校(現・日比谷高校)、東京英学校(現・青山学院大学)を中途退学。のちに逓信省の電信修義学校を卒業し、電信技手として北海道へ赴任するが、文学に目覚めて帰京、文筆を始める。1889年、「露団々」が山田美妙に評価され、「風流仏」「五重塔」などで小説家としての地位を確立、尾崎紅葉とともに「紅露時代」を築く。漢文学、日本古典に通じ、多くの随筆や史伝、古典研究を残す。京都帝国大学で国文学を講じ、のちに文学博士号を授与される。37年、第一回文化勲章を受章。

「2019年 『珍饌会 露伴の食』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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