こころ (ワイド版岩波文庫 204)

  • 岩波書店 (2002年2月15日発売)
3.78
  • (25)
  • (34)
  • (32)
  • (6)
  • (1)
本棚登録 : 232
感想 : 40
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784000072045

みんなの感想まとめ

人間関係や内面の葛藤を深く掘り下げた作品は、特に三角関係のもつれや主人公の逃げ腰が印象的です。物語を通じて、明治時代の日本人の価値観や心情が描かれており、真面目で恥ずかしがり屋な登場人物たちの行動には...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 人生に課してた課題図書をやっと読破。
    なるほど。格好いいな日本語って。

    最近の教科書にはこころが載っていないと聞きました。
    読み終わった今なら分かるけど、教科書に掲載されてた部分ってめちゃくちゃ物語の核心なんですね。強制ネタバレを喰らった高校生達からクレームでも入ったのかな。

  • 読むのに時間がかかった。先生の逃げ腰がひたすら続くところ、最後の最後の逃げ方まで嫌いだった。ただ、深い闇があって計り知れないのだとは思うけど、読んでいて耐え難かった。

    たぶんこの本は難しくて、私にはまだ理解しきれていない部分もあると思う。

    私と先生の話。私とKとお嬢さんの三角関係の話。

  • 日本人の価値観が変わっていっている中で、明治終わりの日本人の価値観がどうだったかを感じられる。
    真面目。融通が効かない。恥ずかしがり屋。自分が思ったことを正直に口に出せない。自分のやりたい事を素直にやれない。
    登場人物の言動に、素直に言えばいいのに!とやきもきさせられる。けど、共感もできる。
    自分の性格のルーツを感じた気がしました ^_^;

  • 両親を亡くした先生は、政略結婚をさせられそうになった挙句財産を誤魔化されて人間不振になる。
    下宿先のお嬢さんに初恋をし(恋に対する信頼は健在)、しかし母親が自分の財産を目当てに近づいているのではないか、という疑惑との板挟みになり、気持ちを打ち明けられない。
    そんな所へ、先生は半ば無理矢理Kという幼馴染みの親友を同居人に加える。男気があり、成績優秀で、自分は到底敵わないKへ嫉妬心が起きる。
    そしてKはお嬢さんに恋してしまう…

    読み返してみたら、叔父に裏切られたという人間不振のきっかけを忘れていたので、先生の苦悩が前よりしっくり来た。

    人間失格のように、読んでいてやりきれない苦しい気持ちになった作品。
    文章がシンプルで綺麗。殆ど『た』で終わっているが、一文の長さが上手くリズムを取っていて読みやすい。不思議。

  • 「こころ」
    先生とのお話。


    こころ。小学生か中学生の頃ちらっと読んだ以来です。当時は、夏目漱石作品の面白さが全く分かっていなかったし、例えば、「吾輩は猫である」も何で名作と呼ばれているのかさっぱり分かりませんでした。当然私は、猫が主人公と言う取っ付きやすい物語にもかかわらず、興味を惹かれる事もなく、最後まで読み切れなかったのです。


    そんな私なのだから、題名がこころと言う崇高なもので、中身も先生の覚悟や苦悩がびっしり出てくる本作を読み切れるはずも無かった訳です。


    しかし、10数年経った今、やっと読み切る事が出来ました。さて感想ですが、まず先生に憧れを抱いた「私」が勝手に失望し、悲しんだり怒ったりするのは、憧れを抱く側の心情としてはあり得ると思うけど、海にいたおじさんに憧れを抱くと言う所にリアリティを感じませんw


    しかし、このリアリティの無さは、どうでも良くなりました。先生が抱えているものにとてもリアリティがあり、人間の本質が先生を通して透けて見え、もう海のおじさんに一目惚れしたなんて忘れちゃうのです。特に、「私」を信じて行く心情の過程や奥さんの心の描写、2人の間に入る「私」の感情なんか人として抑えるべき所を抑えていると言うか、人を語る上で避けて通れない箇所を見事にずばっと指摘しているように思います。だから説得力が文章からひしひしと感じる。


    先生の覚悟を「私」に伝える所が一番の読みどころであり、それが奥さんとの関係を紐解くキーになるのだろうけど、私はそこに辿り着くまでの過程の方に惹かれました。


    さて次は何を読むべきか。果たして夏目漱石を好きになれるか。今年の挑戦の1つです。

  • 高校生の現代文の授業で抜粋された部分だけ読んだのもあって、断片的には覚えていたのだが、ディティールがどうも思い出せないので、一度通して読んでみたかった。

    ただ漠然と、「男がKという男を裏切ってお嬢さんと結婚したからKが自殺してしまった」という風な内容だと記憶していたのだが、事態はもっと複雑で残酷であることを思い出した。

    まず、先生(男)がお嬢さんを好きだと感じながら、行動に起こすほどには自分で自分の恋に気づいていなかったため、Kという友人を自分の住んでいる借り住まいに招待した。Kの人柄からして、まさかKがお嬢さんに恋に落ちはしないだろうという信頼があったのだ。

    しかし、Kがお嬢さんと中良さそうにしたり、Kがお嬢さんへの淡い恋心を打ち明けるまでの過程でお嬢さんへ恋心を自覚したのだった。

    タチが悪いのは、先生(私)は、自分だけが相手の弱みを握っていて、むしろ攻撃を仕掛けているところである。実際、Kにお嬢さんの気持ちを自分から聞いてみたり、Kから「お嬢さんに恋をしてしまっている自分についてどう思うか」と聞かれた時に「精神的に向上心のないものは馬鹿だ」(Kが過去に言ったセリフを引用して)と言ってみたり、自分の有利な立場を利用してKに攻撃した。

    つまりはKの精進精神に訴えて、「恋なんて辞めておけ」と諦めさせようという魂胆なのであった。しかし、「僕は馬鹿だ」と呟いたKの反応はどちらとも取れる感じで、恋をキッパリ諦めたとも感じ取れるし、迷っていた恋に覚悟を決めて告白しようと決心したかのようにも聞こえる。

    しかし、その覚悟とは一体なんだったのか真実を知る前に、Kは自殺してしまう。

    先生(私)がお嬢さんとの結婚を決め、何も知らなかったKが変に狼狽えるでも動揺するでもなく、ただ「結婚は何時ですか。何か御祝いを上げたいが、私は金がないから上げることが出来ません」と言ったというのがもう耐えられない。しかも自殺に気づいた第一発見者だった先生(私)は遺書を見て、自分に関して何か悪いことを書き残していないかをチェックしたところもあまりにも卑怯で、見るのが辛かった。

    そして昭和天皇の崩御に合わせて乃木希典が殉死するというニュース。自殺という手段が残されていることを知った先生(私)はついに自殺したのだった。

    今思えば、「殉死」とか「居直り強盗」とかいう言葉を知ったのは『こころ』だったかもしれない。

    そして、単に自分の過去を語るのではなく、第三者(ここで言うと先生を先生と呼んでいた「私」)を通じて語らせると言う形式は『人間失格』にも見られるし、『椿姫』とか『カルメン』もそうだなと思い出された。

  • 2024/04/29(月)
    多分中学時代に買って、初めて読完したと思う。先生のKに対する思いが切ないし、全体的なテーマがそこなので、まあまあ重い内容だった。

  • 20141210
    独白系で時間がかかったが何とか読み終えた。
    うつ状態の人が多く出てくるね。

  • 2014.5.15読了。
    高校で大方の生徒が学ぶであろう夏目漱石の『こころ』。私もまた授業で私とKとお嬢さんの話として覚えている。いつか本編を読みたいと思っていたが、授業で学ぶ前に全編読んでおくべきだった!主人公の立場で読み進めたいのに先生の立場を知ってしまっているからどうしても先生目線になりがちになってしまう。
    でも授業でやることのなかった先生のさらに細かい過去を読むことができてより理解は深まったから良しとしよう。ちゃんと全編読んだからこそ高校の時とは各人物の印象もだいぶ変わったしな。
    ところで主人公の祖父の最期は?
    結末をきっちり書かないあたりやはり文学作品らしいなぁと思う。
    そういや誰も救われない話を久々に読んだな。

  • 自分の中の基本です。大好き!

  • 学生の時以来?に読みました…
    夏目漱石…流石ですね。
    読んでいると若干、重いですが、名作ですね。
    情景、心情などが、すごく細かく描かれています。

  • 高校生のときに読み、また読んでみた。登場人物の心情を楽しめた。

  • 最後までなんだかうつうつしたままの調子。つわり中でうつ病ぎみに読む本では、なかった(~_~;)ここまで、読み続けられている本なのだから何かあるのだろうが、なんなんだろう?

  • 好き、とはちょっと違いますが、
    漱石の作品はと訊かれて一番に挙げる作品。
    忘れられない一冊です。

  • つどいの自分史について考えるために読み直してみた。大学生のとき以来だが、内容をまったく覚えていなかった。一気に読み通してしまった。学生のときはページをめくるのに何分もかかったであろう。40代になった今、深く心に残る一冊となった。
    夏目漱石をもっと読みたくなった。

  • 何だこれは。「先生」とは私じゃないか・・・。
    この小説を読んで、ただ不思議に思った10代の頃。

  • 浅草、新潟などを舞台とした作品です。

  • 高校の授業でも出てくる日本小説の名作です。高校生の時なんて読みにくい小説や、って思いながら読破しました。時代を感じました。当時の人と今の人とは考え方、常識が少し違っているような気がしました。でも人間の本質みたいなのは変わらないんだと読んで思った。さすがですね。

  • 高校の国語の教科書に載っていました。
    一部しか載っていなく、のちに全部読み直した。
    あのふすまごしの一連のシーンは、映像化したいと思うひとがけっこういるのではないかなと思った。
    あと、だれかが漱石を好きなひとは村上春樹を読んでもつまらないだろうなと言っていました。
    意識と無意識らしいです。
    春樹を読んでないからわかりません!
    それにしても夏目漱石ってカッコイイ名前。

  • 名作には理由がある。多くの人の支持を受けているものは、それだけの理由があるのです。
    多くの人が一度は目を通しているはずです。それから年をかさねて多くの経験をしていることでしょう。ならばもう一度この本を開いてみてください。あの頃とは違った感想を抱くはずです。

全35件中 1 - 20件を表示

この本が好きな人におすすめの本

著者プロフィール

1867(慶応3)年、江戸牛込馬場下(現在の新宿区喜久井町)にて誕生。帝国大学英文科卒。松山中学、五高等で英語を教え、英国に留学。帰国後、一高、東大で教鞭をとる。1905(明治38)年、『吾輩は猫である』を発表。翌年、『坊っちゃん』『草枕』など次々と話題作を発表。1907年、新聞社に入社して創作に専念。『三四郎』『それから』『行人』『こころ』等、日本文学史に輝く数々の傑作を著した。最後の大作『明暗』執筆中に胃潰瘍が悪化し永眠。享年50。

「2021年 『夏目漱石大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

夏目漱石の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×