罪と罰 下 (ワイド版岩波文庫 287)

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  • Amazon.co.jp ・本 (431ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000072878

作品紹介・あらすじ

ルージンの卑劣な工作により窮地に立たされたソーニャを弁護したラスコーリニコフは、その後ついに彼女に罪の告白を…。贖罪をうながすソーニャに、彼はつぶやく。「もしかすると、ぼくはまだ人間で、しらみではないのかもしれない…」。全三冊完結。

感想・レビュー・書評

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  • 読むのが大変でした。でも最後まで見届けられてよかったな。
    読み終わって、罪と罰って一体なんですか?と聞かれても上手く答えられないけど。
    ラスコーリニコフにとっての罪は思考を続けることだったのかな?
    スヴィドリガイロフが自分で命を絶ったこと、最後にラスコーリニコフの心がやわらかくなったこと
    全ては愛で生活だ。
    思考でも性欲でもない、どこからやってくるか分からない愛は生活に基づいてるなってぼんやり思いました。

  • 集中力が続かずとぎれとぎれになってしまった。
    が、ラスコーリニコフの凝り固まった精神もようやく融けていくようで。
    周囲をこんなに痛めつけて傷つけても愛してくれる人に囲まれて
    ロージャは幸せだね。
    そしてアブドージャのあまりのモテぶりにご尊顔を拝見したくなった。

  • そのタイトルに惹かれて手に取りました。
    主人公が犯してしまった罪を隠し通せるのか、ハラハラさせられる展開にページを繰る手が止まることが無かったです。
    相手の心理を深読みしすぎて疑心暗鬼に陥ったり、突発的に相手に縋ってみたりと、主人公の行動一つ一つが胸をえぐる話でしたが、最後に彼が、彼を愛してくれる人に出会えたことに、読んでいた自分まで救われました。
    青年期の誰もが抱いてしまう幻想を鋭く突いた主人公の動機に、心をえぐられる思いでした。
    主人公と同年代のこの時期に、この本に出会えて幸せだったかもしれません。

  • 学生の時、読んで衝撃を受けて以来、
    ずっと再読しようと試みながら挫折。
    今回十ナン年ぶりくらいについに読了!

    前回読んだのは、新潮の工藤精一郎訳のもの。
    今回は訳者を替えて江川卓。

    こちらの方が登場人物の説明や細々とし解説が入っているので
    読みやすいでしょう。初めて読むならこちらがお薦め。
    でも、読みやすくなっている分、工藤訳のようなおどろおどろしさが抜けている感じも。

    推理、恋愛、哲学の要素がすべて入っている小説。
    一見重そうだけど、現代に通じるところもあり共感できる。
    訳者も書いているように「読み終わると熱気に感染する」
    『罪と罰』は間違いなくすばらしい小説です。

  • 私は年をとりすぎてしまったためか、魂を揺さぶられるには至らなかった。ドストエフスキーは神を信じていたのか。きっと神への信仰心も、常在するのではなく、刻々と揺れ動くものなのかもしれませんね。何度となく出てくる、「お茶を飲む」という表現、どんなお茶をどんな風に飲んでいたのかなぁ。

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著者プロフィール

(Fyodor Mikhaylovich Dostoevskiy)1821年モスクワ生まれ。19世紀ロシアを代表する作家。主な長篇に『カラマーゾフの兄弟』『罪と罰』『悪霊』『未成年』があり、『白痴』とともに5大小説とされる。ほかに『地下室の手記』『死の家の記録』など。

「2010年 『白痴 3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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