彼岸過迄 (ワイド版岩波文庫 299)

  • 岩波書店 (2008年7月16日発売)
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本 ・本 (360ページ) / ISBN・EAN: 9784000072991

感想・レビュー・書評

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  • 漱石の思想を解説する注釈もあって興味深かった。

  • 2013.12.18読了。
    高校時代に教科書でちろっと触れた『こころ』をいつかちゃんと読んでやろう。いっそのこと夏目漱石後期三部作の順に読んでいこうと思い立ったのがきっかけで読み始めた。
    最初の方はなんだか森見登美彦氏の作品のような雰囲気があるように思えたが、物語の核である須永の話の章に入ると男女の報われない関係や人間の哀しさが『こころ』を初めて読んだ時の印象と同様のもので三部作の一部目だということに妙に納得した。

    当時の方が人間という生き物そのものが深い生き物だったように思う。
    ただ深すぎて誰も幸せになれなかった。そんな気がする。

    文学作品の多くは主人公に著者自身の諸々が反映されているように思うが、文学作品とはそういうものなのだろうか?

    さて、次の『行人』はこれよりも少し厚い。ちまちま読んでるからまた長くなりそうだ。

  • 先日神保町にて行われていた古本フェスティバルにて見つけ、手に取って、一ヶ月近く時を経て読み終わった。

    前半部分は正直引き込まれるシーンも無く、ただ苦行と思いつつ読み進める羽目になったが、後半部分の登場人物達の情念の描写はズンズンと心に響いてくる。

    嫉妬する人間の描写を読み進めると、自分の過去を見せつけられるような、辱しめを受けるような気分になる。
    嗚呼、溜息。

  • 自分の中でぐなぐなと悩む男の話、と言ってしまうとなんですが
    主人公?の敬太郎は完全に蚊帳の外、聞き役。

    森本さんがひょうひょうとしていて好きでした。千代子も、はつらつと女性らしくて好きでした。おい!市蔵!悩みすぎだ!!

    ほんのり寂しく、面白かった

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著者プロフィール

1867(慶応3)年、江戸牛込馬場下(現在の新宿区喜久井町)にて誕生。帝国大学英文科卒。松山中学、五高等で英語を教え、英国に留学。帰国後、一高、東大で教鞭をとる。1905(明治38)年、『吾輩は猫である』を発表。翌年、『坊っちゃん』『草枕』など次々と話題作を発表。1907年、新聞社に入社して創作に専念。『三四郎』『それから』『行人』『こころ』等、日本文学史に輝く数々の傑作を著した。最後の大作『明暗』執筆中に胃潰瘍が悪化し永眠。享年50。

「2021年 『夏目漱石大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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