阿Q正伝・狂人日記 他十二篇――吶喊 (ワイド版岩波文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000073868

作品紹介・あらすじ

魯迅が中国社会の救い難い病根と感じたもの、それは儒教を媒介とする封建社会であった。狂人の異常心理を通してその力を描く「狂人日記」。阿Qはその病根を作りまたその中で殺される人間である。中国社会の欺瞞性を鋭くえぐり出す魯迅最初の作品集。

感想・レビュー・書評

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  • 古い貧しい時代の日本にも通じる懐かしい雰囲気と同時に、中国的な得体のしれない気持ち悪さを感じた。
    ・『狂人日記』…「周囲の人間が人肉を食べたがっている、自分も狙われている」という妄想に陥っている狂人の日記、ということだが、妙なリアリティがある。
    ・『阿Q正伝』…「阿Q」はひどく呑気で自分勝手で、最後までしぶとくやっていくのかと思ったら悲劇的な結末で終わる。

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著者プロフィール

本名、周樹人。1881年、浙江省紹興生まれ。官僚の家柄であったが、21歳のとき日本へ留学したのち、革新思想に目覚め、清朝による異民族支配を一貫して批判。27歳で帰国し、教職の傍ら、鋭い現実認識と強い民衆愛に基づいた文筆活動を展開。1936年、上海で病死。被圧迫民族の生んだ思想・文学の最高峰としてあまねく評価を得ている。著書に、『狂人日記』『阿Q正伝』『故郷』など多数。

「2018年 『阿Q正伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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