ワイルドライフ・マネジメント入門 野生動物とどう向きあうか (岩波科学ライブラリー 145)
- 岩波書店 (2008年6月17日発売)
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感想 : 3件
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Amazon.co.jp ・本 (136ページ) / ISBN・EAN: 9784000074858
みんなの感想まとめ
野生動物管理の重要性とその複雑さを探求する内容で、読者は自然との共生について深く考えさせられます。著者は、ワイルドライフ・マネジメントが単なる個体数調整にとどまらず、より広範な意味を持つことを強調して...
感想・レビュー・書評
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明治時代の輸出品の一つに、野生動物の毛皮や羽毛があった。例えば、毛皮の輸出額は、年間100〜200万円に達していた(輸出総額は10億円前後)。このときの乱獲によりトキ、アホウドリは激減し、ニホンアシカ(日本近海の固有亜種)、カワウソは絶滅した。当時、羽毛は帽子の飾り羽として流行していた。ちなみに、1886年にマンハッタン通りで「バードウォッチング」したフランク・チャップマンによれば、40種の鳥類が同定できたという。毛皮はかつての世界商品で、例えば18〜19世紀にかけてビーバー・ハットが流行した。その代用品がシルクハットである。
ルーズベルト・ドクトリン: 生態系主義、公的責任、科学優位主義。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ワイルドライフマネジメントという言葉が意味する基本的なコンセプトはこの書を読むことによって分かるが、それを実行することによって展開していく三次元的な広がりのようなものはあまり感じ取ることができなかった。
シカやクマを扱った具体的な事例もいくつか紹介されてはいるものの、表面的な事象のみをなぞっているような印象から抜け得ない。
このあたりは、職業作家と比べるのはちょっとアンフェアかもしれないが、日本語として若干の読みづらさがあることもひょっとしたら影響しているか。
あるいは、日本においてはまだ1冊の本を存分に編めるほどにワイルドライフマネジメントそのものが浸透しておらず、根付いてもいない、という証左なのかもしれない。
科学的見地に立って客観的に野生動物をマネジメントしていく、という行為は理屈としては正しいのであろうが、どうしてもそこにすら"人間の作為"が大きく介在している、という違和感は禁じ得ない。
どこまでいっても、人が恣意的に環境をコントロールしようとしていることには違いないから。
いつも思うのはやっぱり、"自然って何だろう?"という問いかけ。 -
ワイルドライフ・マネジメントとは要するに野生動物管理のこと。著者曰く、題名を『ワイルドライフ・マネジメント入門』としたのは、日本語でいう“野生動物管理”では駆除や個体数の調整だけを強調され、それとほぼ同義語となってしまっており、“マネジメント”が持つもっと広範な意味を強調したかったためと、ワイルドライフ・マネジメントにおいて先進的な北米がなお目標の一つであるためだとか。
せっかく多彩な自然を持つ世界的にも稀有な地域、ホットスポットである日本。自然、とりわけ動物とのより良い共生がーここでいう共生とはしっかりと住み分けられたという意味のーこれから先求められているということ、そして、いまこの国がその危機に立たされているということ、それがいかなることか、どれだけ重要であるとこかが書かれた一冊。
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