電磁気学 (物理テキストシリーズ 4)

著者 :
  • 岩波書店
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000077446

作品紹介・あらすじ

初学者は、電磁気学の錯綜する法則とその数学表現にまどわされ、ともすれば"物理"を見失いがちである。本書は、各法則の物理的意味とその相互関係を懇切に説きあかし、明快な電磁気学の理論を構成している。また、高校数学を前提に計算経過を詳細に示し、数学に煩わされることなく読み進むことができるよう配慮した。大学初年級から。

感想・レビュー・書評

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  • この本では全てのpotentialの表記が「ポテンシァル」となっているので、私の周りで「ポテンシァル」と書くことが微妙に流行った。だから今も私は、「ポテンシャル」という表記はあまり使わない<br>
    まぁそういうヨタ話は置いといて。サイズもコンパクトだし内容も丁寧なので初学者にオススメ……と言いたいのだが、手放しでは推奨できない部分もある<br>
    どこと言われると明確に答えるのは難しいのだが、とりあえず演習書も一緒に買うのは必須ってこった

  • マクスウェル方程式の導出までが,本書の主な役割であり,入門書としては定番のものである。

  • 語り口調が好き。昔読んだ砂川さんの「電磁気学の考え方」を思い出す。
    遠隔作用と近接作用の話は非常に示唆に富んでいる。

  • 筑波大学の授業科目「電磁気学Ⅱ」の指定参考書、「電磁気学2」の教科書。
    実用向きではない抽象的な議論。

    任意の領域に適用できる表式と、単純な形状に対する例題を解説する。諸材料の物性値など具体的な数字は全く記載が無く、理論に全振りしている。
    岩波にしては読みやすい文章だが、やはり数式は多い。初出の数式を扱うその都度、数学の解説をするよう工夫されている。とはいえ前提知識として大学の数学は必要だろう。まえがきに「高校生でも~わかる」と書かれているが、真っ赤な嘘である。
    各時代の研究史の紹介が随所でなされるのが特色だろうか。

    目次
    1.静電場
    2.定常電流
    3.電流と磁場
    4.電磁誘導
    5.マクスウェルの方程式
    6.準定常電流
    7.電磁波とその放射

  • 非常に薫り高い電磁気学の基礎文献。
    ファインマン、前野の電磁気学の後に本書を手に取っが、非常に得るものが大きかった。物理への興味が高まる本。

    本書の特徴は以下の通り。
    ・誤植がない。
    ・電磁気学が生まれ、形成されてきた背景に詳しい。
    ・特殊相対論、量子力学との関連を意識している。
    ・場の考え方(近接作用)が物理の根本であることを随所で学習者に打ち込む論旨の展開。
    ・大学初級の積分、微分方程式への理解が前提(私は1987年の入学なので、高校卒業レベルで読めると主張する著者の時代よりも数学カリキュラムの低下があったかもしれない)にあるが、それ以外の式変形、特にベクトル解析については、とても親切に書いてある。

  • 内容が平易なうえ計算が丁寧なので、電磁気をはじめて学ぶ者に適している。
    この本を丸々一冊理解しておけば電磁気の基礎としては充分だろう。

  • 数十年前からわかりやすさに定評のある本。
    大学初年級に最適の1冊。

  • 学部の教科書として購入し、唯一電磁気で読破した教科書です…。電磁気と言えば数学で苦労する人が多いと思いますが、自分もそのクチで、ファインマンやらジャクソンやら色々漁ったものです。この本にも必要な数学は一通り書かれていますが、目的の物理テーマの解説中に数学の解説が入っているので、読み難いと思う人もいるかもしれません。扱ってるテーマは基本的な内容のみで、マクスウェル方程式から先の話は然程多くありません。続きは「理論電磁気学」で。問題も結構ついていますが、解説あるので全部やらないと勿体無いです。

  • 大学の講義を聴いても良くイメージがつかめなかったのですが、本書を買って図書館で自習していた記憶が懐かしい(先生ごめんなさい)。本書の中でもベクトル解析(div, rot, grad)の概念がつかめます。ベクトル解析、偏微分、ベクトルポテンシャルの扱いが要所でしょうか。数式を一つ一つイメージしながら追いかけて、Maxwellの方程式にたどりついたときはうれしかった。

  • 最初に手にした本。よくまとまっていると思う。ただ序文に「高校卒業程度の数学が身に付いていれば読み通せる」と書いてあるが甘く見てはいけない。偏微分とベクトル解析の基礎は先に勉強しておいた方が良い。

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