大図解 九龍城

  • 岩波書店 (1997年7月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (48ページ) / ISBN・EAN: 9784000080705

みんなの感想まとめ

かつて香港に存在した九龍城砦の詳細な記録が描かれた本書は、取り壊し直前の無人の街を調査した結果を基に、住民たちの生活や街の構造を緻密に再現しています。約5万人が暮らしていたこの場所は、無計画に建設され...

感想・レビュー・書評

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  • アジア最大の混沌、九龍城を解剖する。
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    九龍城は香港の一角に無秩序に建造されたビル群で、その混沌さゆえの闇と無法がいろんなロマンを掻き立てた場所でもあります。僕も一度見てみたかった建築群ですが、1993年にあえなく解体されてしまいました。その九龍城の構造を詳しく図解してみせたのが本書です。大判で緻密に描かれたイラストは見事です。しかし取材したのが解体される直前で、掲載される写真のほとんどはもぬけの殻となった九龍城内部なので人の息吹も混沌とした様子も感じられず、九龍城のリアルな雰囲気が表現されていなかったのは大変残念でした。イラストは見応えがあってもやはり無臭な感じなんですよね。九龍城を扱った書籍はたくさんあるのでまた折りを見て色々読んでみたいと思いました。

  • 九龍城砦は、九龍寨城の跡地に存在した巨大なスラム街。
    僅かな土地に約5万人が住んだという建物群の、
    取り壊し前の様子を詳細に取材し、記録した内容。
    ・生活復元パノラマ  ・九龍城探検隊物語
    ・九龍城大きさ物語  ・九龍城色物語
    ・九龍城式生活物語  ・九龍城鳥籠物語
    ・九龍城すきま物語  ・九龍城取り壊し物語
    ・九龍城グッズ物語  ・九龍城歴史物語
    適宜、イラスト、カラーとモノクロの写真有り。
    九龍城史年表、参考文献有り。
    魔窟、無法地帯、一回入ったら出られないと言われた九龍城。
    1992年からの住民の強制退去を経て、取り壊し寸前の1993年の
    取材と調査を記録した、内容です。
    約5万人が住んだ10~14,5階建てのビルは、300~500棟!
    無計画な建造物がひしめき合う場所は、生活の場でもありました。
    900軒以上の工場・食堂・店舗、神仏が祀られる廟。
    救世軍による幼稚園や学校。
    住民たちによるパトロール、清掃、ゴミ収集もありました。
    現在は公園に変わってしまった場所。
    そこに、このような街があり、歴史の変遷に翻弄された人々の
    営みがあったという、記録を残すことの大切さを感じました。
    特に生活復元パノラマイラストの詳細さは圧巻!

  • 買いそびれていたが増刷がかかったようでようやく入手。
    90年代半ばに取り壊された香港の九龍城砦を取り壊し直前、住民が退去した後の無人の九龍城砦を実地調査したグループの報告だが、本書のメインは調査結果に基づき九龍城砦を縦割り図解した緻密な(昔流行ったザ・タワーという高層ビル建築シミュレーションゲームを思わせる)パノラマ図にあるといって良い。大判な書籍であるにも関わらずルーペ必須なほど細部まで描き込まれた図版は圧倒的。九龍城砦で暮らす人々の営みまでユーモラスに描かれていてチマチマ・ゴチャゴチャした図が好きな人には堪らない。

  • 最近、混沌とした場所がどんどん無くなっていくと思う。
    それは、日本では、耐震化と言う名前で、
    高架下の雑多な場所が、面白みのないモールへと変わっていく。

    かつて存在した香港の九龍城は、スラム街だけど、
    生まれた経緯は独特。
    イギリスと中国の狭間で、監督?の目が届かなくなったところ。

    私は、近所の国が好きではないので、
    行かされない限り、行かない。

    なので、もちろん、九龍城にも行ったことがないし、
    危険を愛する旅人ではないので、今、存在しても行かない。

    だからこその本だったのだけれど、
    これは九龍城が解体され、無人化した後で行っただけの本で、そこにそもそもガッカリしてしまった。

    宮田珠己さんが一緒に温泉に行った誰かは(忘れた)は、スラムであった頃の九龍城に宿泊したこともあり、どちらかといえば、その頃の写真なんかを見たかった。

    ただ、人が住んでいた頃の想像図?を、すごく細かい絵に描いてあるのは、見ててワクワクしたので、★3つ。

    大きい本です。

  • 最近『九龍ジェネリックロマンス』を読んで、九龍城に興味が湧いたので図書館で借りてきました。今更になって気づいたのですが、他の漫画やアニメ、イラストでも、九龍城をモチーフにしているものってすごく多いですよね?私がお気に入りにしているスマホの壁紙も、きっと九龍城の要素が含まれています。
    しかし、この本は九龍城の現実を私に叩きつけてくれました。これだけ狭い敷地に大量の無法者が集まって、清潔な環境が保たれるわけがないですよね…。ごちゃごちゃしていて、賑やかで活気があって、思わず探検してみたくなる不思議空間なんてのは夢のまた夢で、現実はそうはいかないのだと思い知らされました。こんな薄暗い建物、とても入ろうという気持ちにはなれません。そういう意味では『Get Backers』の「裏新宿」のイメージが一番現実に近かったのかも。

  • イラストが素晴らしい。
    悪の巣窟のように語られる九龍城だが、
    そんな中でも精一杯生きてる人がいたんだと
    実感させられる。

  • わたしが生まれる少し前に取り壊された九龍城。
    知り合いにプレゼントしたのを一緒に読みました。

    開くと本当に図解!
    イラストで建物の構造が書かれていて、人々がどんな生活をしていたか想像しながら楽しめます。ちょっと茶目っ気もありました。

    自分だったらどのあたりに住むかなぁとか、
    その中だけで生活が成り立つと言われる九龍城なので、
    どこで肉を買って〜とか、
    小さい頃絵本を読んでいたときのような気持ちで楽しんで読みました。

  • マニアック!大型写真集かと思いきや、実測調査による断面の図面を何ページにも渡って掲載していたり(図面には一部屋ごとの様子や一言コメント、人間の姿まで描かれている!)、迷路のような平面図、カラフルな壁の色を紹介するページ、生活の匂いを感じる残骸写真など、息を呑むような内容だった。香港政庁に直談判し決行した苦心の調査の結晶だ。取材した探検隊が、屋上から香港の街を俯瞰で眺め、すぐそばを啓徳空港を発した飛行機が飛んでいる写真は、香港映画「トライライト・ウォリアーズ」のラストシーンそのもの。レイアウトも80年代ミニコミ誌のような自由さがあって楽しい。

  • 映画「トワイライト・ウォリアーズ」を見たのを機に、置き放しにしておいたものを、夜な夜な虫眼鏡でパノラマの一部屋一部屋を見て行った。楽しいでしゃーない。ああ、一度行って見たかったな。

  • 想像力の及ばないほどの猥雑さ。人間の強さなのかもと感じる。

  • かつて香港にあった九龍城。住民退去後、解体直前に許可がおり、実測、探検した方々による紹介。往時の写真もさることながら、実測に基づいて、最盛期の生活を再現したパノラマ的イラストが秀逸。猥雑で活気に溢れた姿をしのばせる。

  • 九龍城は、解体最後の様子を見ることができました。
    内部を描いた絵が楽しい。住んでいた人たちと一緒に生活しているような楽しみ方ができて嬉しい。

  • 手書きだったり写真だったりでとにかく細かく解体前の九龍城砦が写されている。

    ただやはり人がいなくなってからの風景なので、そこに暮らしてた人たちの生活は情報として殆ど記されていない。セミの抜け殻のようなもの。

  • ずっと前から興味があった九龍城。
    ただ好きだなーと思うだけで詳しい本とか写真を見たことがなかったなと思い読んでみることに。

    謎が多く魔窟なんて言われてるけど、普通に普通の人がそこで暮らしてたんだなぁって。

    やっぱ好きだな九龍城。

  • 第62回アワヒニビブリオバトル「邪道」で紹介された本です。
    チャンプ本
    2020.03.03

  • イラストが美しい。生々しい生活の雰囲気。トイレとシャワーは一体なのね...。マンガの世界と違って現実は衛生面で課題がありそう。図書館の返却済みの本で書庫に戻す前の棚にあったのを、職員に声をかけて借りる。書架で開架されていない本に巡り会えてラッキーだった。

  •  私が持っている本の中で一番サイズの大きい本です。サイズおそらくA3サイズくらいで本棚に入れるのに苦労しました。
     メインの内容はびっくりするほど精緻に描き込まれた九龍城の断面図です。おそらく全てが実際の物件で描かれているというわけではないと思いますが、雰囲気を知るにはもってこいだと思います。色んなものが描かれているのでミッケ!みたいな読み方をしてもおもしろいかもしれないですね。

  • 九龍城の建築や住環境の特異性にスポットがあてられた絵本、の趣。読み応えはなく、ダークサイドを知りたい人にはまったく向かない。

  • パノラマ図が「九龍城探訪」(イーストプレス刊)に登場する人々とリンクしていて、2冊合わせて読むとさらに面白い。

  • 市図書館。

    大判本。「図解」と名を売っているだけあって断面図は必見。イラストレーターの根気に拍手!

    欲を言えば解体前の空っぽの部分ではなく、“人が実際に住んでいるところ”での取材をもっと盛り込んで欲しかった。

    ま、人がいたらあんなに不躾にいろんな部分の写真は撮れなかったでしょうけれど…。

    香港旅行がパァになったとたんに、無性に香港に関する本が読みたくなったの、記念にww

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