憲法九条、あしたを変える: 小田実の志を受けついで (岩波ブックレット NO. 731)

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  • Amazon.co.jp ・本 (67ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000094313

作品紹介・あらすじ

発足から3年余。九条の会の歩みは、ひとりでも動くことのできる市民の誕生・成長でもある。戦争、貧困、災害-対抗すべき課題へ、「平和に生きる権利」の主張が、今、ますます意味を持つ。2008年3月の九条の会講演会を収録。

感想・レビュー・書評

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  • いろいろと論議が繰り返されている憲法9条。

    岩波ブックレットは、「憲法9条」を支持するものが多いが、それに対する言明として梅原猛や大江健三郎、井上ひさしといった言論人がどういう主張をしているのかということで見てみた。

    紛争の武力による解決は、非現実的であると言わざるを得ない、という。9条は、カントの永久平和論にも通じる思想。

    様々な人が9条について独自の考えを示している。
    「9条バンザイ」と叫んでいれば良いのではなく、他人の意見の受け売りではなく、自分の考える材料にできればよいと思う。

    また、改憲派の文論も読んでみたい。

  • 小田実の「何でも見てやろう」は、若い方達に是非とも読んで貰いたい1冊です。

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    「護憲の新しい地平を、どのように切り拓くのか? ディフェンスとしての護憲を超え、積極的平和構築への行動を訴えた、3月8日の「九条の会」講演会を収録。「絶対平和主義」「戦略的現実主義」など、呼びかけ人であった小田実の思想をキーワードに、九条の多様な可能性を探り、一人ひとりの市民としての自覚を呼びかける。」

  • 多数の著者による共著。いろいろな例でもって、九条について語られている。

  • 憲法の勉強をしているとよく小田実という名前を見るので気になっていました。
    このブックレットは今は亡き小田さんの影響を受けた人、尊敬している人、その志を受け継ぎ実践していこうという人たちに書かれています。

    小田さんが一番有名なのは私はベ平連の活動だと思ってましたが、彼はその運動に参加する以外にも様々なところで活躍していました。
    そのところどころで彼の思想が見え隠れする全体小説の執筆や、評論も書きつつ、数々の運動にも参加。
    「まずは、自分がやる」という志をもち、時には戦艦の周りをボートでぐるぐる周りながら抗議をしたそうです。また、阪神大震災をきっかけに、被災者救援のために公費を使うことを可能にしたのも彼なのだとか。


    しかしやはり小田さんの思想や活躍を知るには小説やら評論を読んでみないといけないなと思いました。

  • 小田実氏の追悼の会の収録。じっくり、目立つことなくわが道を行くこと。決して気持ちを萎えさせないこと。私たちが小田氏を忘れることなく憲法九条を誇りとして護持をしていくことに、私たちは共感できることを嬉しく思う。

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著者プロフィール

(いのうえ・ひさし)
一九三四年山形県東置賜郡小松町(現・川西町)に生まれる。一九六四年、NHKの連続人形劇『ひょっこりひょうたん島』の台本を執筆(共作)。六九年、劇団テアトル・エコーに書き下ろした『日本人のへそ』で演劇界デビュー。翌七〇年、長編書き下ろし『ブンとフン』で小説家デビュー。以後、芝居と小説の両輪で数々の傑作を生み出した。小説に『手鎖心中』、『吉里吉里人』、主な戯曲に『藪原検校』、『化粧』、『頭痛肩こり樋口一葉』、『父と暮せば』、『ムサシ』、〈東京裁判三部作〉(『夢の裂け目』、『夢の泪』、『夢の痴』)など。二〇一〇年四月九日、七五歳で死去。

「2023年 『芝居の面白さ、教えます 日本編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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