全国学力テスト―その功罪を問う (岩波ブックレット)

著者 :
  • 岩波書店
3.56
  • (1)
  • (4)
  • (3)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 32
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (71ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000094474

作品紹介・あらすじ

約半世紀ぶりに実施された全国学力テストの結果が大きな議論をよんでいる。テストから何が明らかになったのか。過去の学力テスト、イギリスの「ナショナル・テスト」の経験を踏まえつつ、今後のなすべき方策を考える。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  •  現在大学2年生のみなさんは、1回生です。2007年4月、文部科学省によって、全国の小学6年生および中学3年生を対象とした、全国学力テストが実施されました。実に41年ぶりのことでした。現在大学2年生のみなさんの多くは、2007年当時には小学6年生。平成の全国学力テスト1回生です。これ以来2015年現在まで、全国学力テストは毎年実施されています。
     ところで全国学力テストは、2007年の41年前、つまり1966年を最後に中断していました。なぜでしょうか。それは、都道府県別の成績が世に広まって競争が激化し、行き過ぎた「準備教育」が行われたり、教員が成績の悪い児童生徒に学校を休ませる、あるいは正答を指さしたりするなどの、教育の目的を見失わせる弊害が生じたからです。同じ轍を踏まないために、現在の全国学力テストは、過去の全国学力テストから、何を学ぶことができるでしょうか。本書はこのことを71ページのブックレットにわかりやすくまとめています。
    (ラーニング・アドバイザー/教育 MATSUBARA)

    ▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら
    http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=1582331

  • 全国学力・学習状況調査について、功罪を各県の立場や金銭面等さまざまな視点から考えていて面白かった。他国の教育政策も挙げられて勉強になった。非常に読みやすかった。

  • まさに教育の上で序列化を図ろうとした、
    意図が見え見えの中で始まった全国学力テスト。

    しかしそういったテストでも、しっかりとした分析がなされれば、
    今後どういった施策ができるのかという展望を持たせてくれる本である。

    志水さんのご指摘どおり、
    このテストは毎年悉皆ですることに何の意味もなく、
    やればやるほど税金の無駄遣いであることがよくわかる。

    急仕上げの付け焼き刃の浅い分析で終わらないためにも、
    じっくりと分析に取り組み、展望の開けるものになれば、
    私もそこまで反対する意思表明する必要もないのかなとも。

    現政権下でのまともな取り組みに期待をしたいと思う。

全5件中 1 - 5件を表示

著者プロフィール

大阪大学大学院人間科学研究科教授。専門は教育社会学、学校臨床学。日本学術会議会員。主な著書は『マインド・ザ・ギャップ』(大阪大学出版会、2016)、『日本の外国人学校』(明石書店、2015)、『学校にできること』(角川選書、2010)など。

「2017年 『外国人の子ども白書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

志水宏吉の作品

ツイートする