- Amazon.co.jp ・本 (100ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000111584
作品紹介・あらすじ
確率的な推論とは何か。なぜ、そこで統計物理の手法が役立つのか。本書は遺伝子伝播の推論を例としてこれらをやさしく説明することからはじまる。統計的推論や統計物理そのものの楽しさを語りつつ、最新の計算技術の本質や統計学の意外な面におよぶ異色の入門書。
感想・レビュー・書評
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請求記号 420.8/Sa 87
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確率的なモデリングと統計物理の関連を知るのに手ごろそうだったので読んでみた.
この分野を知った人による,ベイズ統計+統計物理学の概説で,非常に軽快な語り口で平易に書かれている.
恥ずかしながら,この本を読むまでは,ベイズ主義は頻度主義の後に出てきたものだとばかり思っていた.4章での頻度論の台頭の流れは個人的に非常に参考になった.
また「MAP推定量をプラグインした尤度関数を最適化して超パラメータを決めるのは微妙」といったことも書かれており,随所でベイズの本質を捉えた記述を垣間見ることができて,面白かった.
最後がふわっと終わる点が気になる.
良く言えば余韻が残るということだが. -
161029 中央図書館
統計物理のアナロジーが、最適化問題に適用されるのはよく聞くが、物理・物性の側から、その意味と洞察を判りやすく解説してくれるのは貴重である。 -
条件付き分布・ベイズ統計と平衡統計物理の類似性をわかりやすく説明した本。
ベイズ統計の事前分布と、エネルギー・カノニカル分布(ギブス分布)の対応を様々な例を通して説明している。
また、事前分布と尤度の「引っ張り合い」も物理学的な解釈をしていて面白かった。 -
最近、乱読している 岩波講座 物理の世界でのうちの一冊です。
ベイズ統計っていうのは、高校でならう「条件付確率」で原因結果関係とかデータをいっぱいゲットした後に、ある仮説が正しいか、どんな仮説が正しそうかを考える学問なのです。
この本では、以下のことについて主に書いてありました。
(統計力学的考え方の計算機科学への応用)
ギブスサンプラーとパラレル・テンパリング法
(ベイズ統計について)
ベイズ統計って何ぞや。
ベイズ統計で出てくる事前分布についての歴史的お話
などですね。
このシリーズはトピックの切り売りって感じなんで、教科書としてどうってものでもないんですけど、そこそこの知識があれば、そこそこ「ふーん」って感じで分かった気になります。
やっぱり、ベイズ統計は重要っぽいですね。 -
武蔵野中央420.8