中国史 上 (岩波全書 295)

著者 :
  • 岩波書店
4.00
  • (1)
  • (2)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 19
レビュー : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000203517

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 7月に上海、8月に北京、9月に瀋陽に行き、
    あらためて中国の持つ熱気と混沌のダイナミズムに興味を持った。
    自分が日常で体験する断片だけでは中国はとても理解しきれない。
    宮崎市定『中国史(上)』を読む。

       この小著もそうであるが、私が近頃発表するものは、
       世のいみじき学匠達に捧げるものではない。
       私の性分はそういう既知数にはあまり魅力を感じない。
       私は将来ある若い世代を相手に学問を語りたく思う。
       これから学問を始めようという人は、
       計り知るべからざる未知数である点において
       私の関心を惹く。

                  (同著「はしがき」ivより引用)

    中国史は国の名前、個人の名前が煩雑であるが、
    宮崎の著書は5,000年の中国史のコンテキストを
    読み解くのに役立つ。
    学会の大勢に呑まれぬ碩学の入門書ほど
    読み応えのある書物はない。

    中国史を時系列で読んでいると、
    いま現在日本、東アジアで起きている出来事も
    過去からつながっていることがよく分かる。

    上巻は総論から古代史、中世史まで302頁。
    総論の「歴史とは何か」から「最近世とは何か」まで6節に
    宮崎の骨太な歴史観が披露されていて興味深い。

    (文中敬称略)

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

一九〇一(明治三十四)年、長野県飯山市に生まれる。松本高校を経て、二五(大正十四)年、京都大学文学部史学科東洋史学専攻卒業。六高教授、三高教授、京都大学文学部教授を歴任。六五(昭和四十)年、停年退官。京都大学名誉教授。文学博士。専門は中国の社会・経済・制度史。八九(平成元)年、文化功労者。九五年死去。主な著書に、『科挙』、『アジア史概説』、『雍正帝』、『東洋的近世』、『九品官人法の研究』、『隋の煬帝』、『論語の新研究』、『中国史』上下、『中国古代史論』、『遊心譜』、『史記列伝抄』など。『宮崎市定全集』(全二十四巻別巻一)がある。

「2018年 『大唐帝国 中国の中世』 で使われていた紹介文から引用しています。」

宮崎市定の作品

ツイートする