愛について: アイデンティティと欲望の政治学

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000220118

作品紹介・あらすじ

わたしたちは何らかの物語なしに、「女」や「男」として感じることも、行動することも、理解することもできない。だが物語はいつも比喩であり、その比喩が事実として作用する。それではわたしたちの感情やふるまいは、どんな物語から来ているのか?本書はセクシュアリティの力学から照射して、親密性の領域として近代社会の深奥に秘匿されてきた事柄をめぐって、繰り広げられてきた思考の軌跡である。個人的なものの追求は、個人を規定し、個人を自他共に説明している関係性の網目を穿ち、そのすきまを押し広げて、これまで語りえなかったものに声を与えることである。"わたし"へのたえまない問いかけのなかで、アイデンティティと欲望の相互交差を解きほぐし、「政治」「倫理」「正義」「狂気」を未来に向けての新しい舞台のなかに位置づける困難な作業を、気鋭の理論家が渾身でとりくんだ注目の書。

感想・レビュー・書評

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  • 目配りが効いていて「お勉強」になる。悪くない…と思うけれど、なぜこうもレトリカルになるのだろう。やっぱり引用文献のオリジナルに当たるべきか・・・という気分(^^;)

  • 必読。

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著者プロフィール

元お茶の水女子大学大学院人間文化研究科教授。お茶の水女子大学大学院修士課程修了。筑波大学大学院博士課程退学。人文科学博士。琉球大学名誉博士。専門は英語圏文学、批評理論。2011年死去。主な著書に『境界を撹乱する――性・生・暴力』『愛について――アイデンティティと欲望の政治学』、『思考のフロンティア フェミニズム』(以上、岩波書店)、『文学力の挑戦 ――ファミリー・欲望・テロリズム』(研究社)、『彼女は何を視ているのか――映像表象と欲望の深層』(作品社)、『かくも多彩な女たちの軌跡』『女というイデオロギー』(以上、海老根静江との共編著、南雲堂)など。

「2021年 『問題=物質となる身体』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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