アキハバラ発―〈00年代〉への問い

制作 : 大澤 真幸 
  • 岩波書店
3.57
  • (8)
  • (16)
  • (22)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 117
レビュー : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000220477

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 雑多。

  •  最近高裁判決が出ましたが,すっかり語られなくなってしまいましたね。何かの力でも働いたのでしょうか?
     神戸やオウムと同様にエポックメイキングな事件だっただけでなく,同世代として色々と感じるところのある事件でした。この事件を歴史と社会の中にどう読み込んで行くのかは,重要な課題で,本書はその試みのひとつです。ただ,その後これが発展していかなかったのは何故なのか,とても不可解です。
     ポイントは希望と承認なんだろうなと,個人的には思っていますが,今はそれを論ずる余力はないので,備忘まで。

  • Amazon内容紹介より
    秋葉原でおきた殺傷事件.「犯行は許せないが犯人の心情に共感する」という同世代の声にどう向き合うか.非正規雇用の拡大やコミュニケーションの変容など〈00年代〉の社会状況に位置づけたとき,この事件は何を問うているか.大澤真幸,森達也,東浩紀,平野啓一郎,本田由紀,斎藤環,内田隆三ほか,第一線の論者の発言.

  • 2008年、比類なき凄惨事件として今後も語られるであろう秋葉原通り魔事件。この事件が起きた時代背景、00年代の関心を議論する。

    留意すべきはこの本は、アキハバラ事件の根本問題喝破を目的とするものではないということ。アキハバラ事件に仮託して語られたこと、たとえば雇用問題、家族問題、教育問題、サブカル問題、親密性問題、、、そういった関心の諸相はどれか一つに決定的な要因があるものではない。それぞれが相互依存的な関係にある。アキハバラ事件は、そんな時代の摘出子なのである。

    繰り返すならば、本書は、00年代の関心、問題をアキハバラ事件に仮託して議論するものである。

  • アキハバラ発〈00年代〉への問い 秋葉原無差別殺傷事件について評論家たちの発言をまとめた本。「誰でもよかった」ではなく「誰でもない誰か」か。何だかんだいって、東さんの見解が一番面白かった。 http://bit.ly/dv6HDX

  • 人生で一番大きな影響を受けた人は二人いる。一人は酒鬼薔薇聖斗、もう一人はアキハバラの彼。二人とも私の同い年だ。
    この生き方が人ごととは思えない。どうして私は人を殺さずに今、生きていられるかといえば、偶然の産物としか。
    私は人を殺したくない。
    そして、おそらく彼らもそうに違いない。そう信じるために私は、人が人らしく生きていける場所を、町を、くにを。表現と文化の集う豊かさをつくっていないと、どうにもならない。

    この本は存在とこの表紙以上の意味は、ないと思う。

  • 気が付けば2009年もあと2ヶ月を切ってしまった。「00年代」がもうすぐ終わる。

    正直「秋葉原無差別殺傷事件」のことなんて忘れていた。何と危ういことなのだろうか。自分にとっても、社会にとっても。

    この本は2008年6月に起きた「秋葉原無差別殺傷事件」に関する論集の形をとっているが、そこからは「00年代」をめぐる「格差」、「非正規雇用」、「ワーキングプア」といった現在の日本社会のありようそのものが描き出されている。

    22人の論者は「00年代」を語るに充分な陣容で、読み応えがある。

    その中でも、特に森達也氏の文と、東浩紀氏のインタビューは秀逸だと思う。是非お薦めしたい。

  •  2009.9.3-6.

  • 2009/9/9(〜p24),12(〜p32),13(〜p121),14(〜p234終)

    昨年6月に起こった秋葉原無差別殺傷事件について幾人かの方々による論考・コラムの集大成(?)である。

    前に宮崎勤に関する本も読んだことがあるが、こういう本がなぜか私は好きだ。
    それぞれの方々がそれぞれの考えで分析して出された構文がとても読んでいて驚かされるし、興味も湧く。

    大変読み応えがあった本でありました。

  • タイトルのままの本。20人以上の論客による、秋葉原事件発の「問いかけ」。
    皆4Pくらいに論がおさまっているので、主張や考察というより「問題提起」でとどまっているのが多い印象です。
    でも私にとってはそこが良かった。あの事件についての考察を帰結させるというよりも、脳みその視点をカチャカチャ切り替える、頭のトレーニングをした気分でした。大澤氏の論は相変わらずわかりやすいのですが、しかしエロゲーのシナリオと関連付けるのはちょっと苦しい印象でした。最近の流行としてそういうテイストがウケてるってのはあるんだろうけど。(苦しかったけど、でもゲームはちょっとやってみたいと思ってしまった。^^;)
    20以上の切り口のなかで一番納得したのは、「なぜ犯人は、2ちゃんねるではなく、メガビューに書き込みをしたのか」の話。私も当時不思議に思いましたが、筆者の指摘に納得しました。でも、納得しながらふと思ったのは…。
    突き詰めて考えていくと、自虐ネタごっこを楽しんでいる場合ではなく寧ろそれを怨嗟するほどに追い詰められている人間と、自分の不遇をギャクにして不特定多数に埋没して楽しくやりすごしていく人間と、どっちが「やばい」んだろう?

全22件中 1 - 10件を表示

アキハバラ発―〈00年代〉への問いを本棚に登録しているひと

ツイートする