隠蔽された障害―マンガ家・山田花子と非言語性LD

著者 : 石川元
  • 岩波書店 (2001年9月発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000221122

作品紹介

独特の作風で人気を博したマンガ家・山田花子はなぜ自死したのか。今、青少年の新たなこころの障害が注目されている。非言語性LDとかアスペルガー症候群といわれるその障害は、通常の学習障害や自閉症と違い、見た目には普通の子どもと変わらないが、周囲の人間とうまくコミュニケーションが取れず、しばしばいじめに遭う。山田花子の生涯を、日記や診療カルテから再構成することを通して、思春期・青年期のこころの苦悩を明らかにし、隠蔽された障害の姿を提示する。

隠蔽された障害―マンガ家・山田花子と非言語性LDの感想・レビュー・書評

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  • 全体的に難しかった。
    LDと非言語性LDとアスペルガーや自閉症スペクトラムと混乱してしまう。非言語性LDはあくまで症状の一つらしい。(←“非”が付くことにより矛盾が生じるような…)でもアスペルガーと非言語性LDの行動パターンは似ていると思ったり…。難しかった。
    さらにこの本が出版されてから年数も経っていて、定義とか変わっている部分もあり、混乱してしまった。


    いじめ、挫折、差別などで自責の念が強くなり、負のフィードバックが積み重なって統合失調症に至ってしまったのか?統合失調症が始まりなのか、終わりなのか?あたりはとても興味深く読みました。
    (やはり成功体験や達成感を与えることが重要、だけどこれがなかなか難しい…)
    アイデンティティーのあるなしはやはり最重要!山田花子は漫画家という自分の砦があったから、あそこまで痛々しい程に踏ん張れたのかもしれない。


    本人の入院日記(一部)がすさまじかった。
    他に統合失調症患者の絵を元に、山田花子の「四葉のクローバー」と「忘れ物」の詳細な比較に鳥肌さえ立った。

    衝撃的だったのは小中高の通信簿の担任からの評価!身内の通信簿の内容と酷似していて震撼した。他、『天敵リスト』も同様。


    言語コミュニケーションで自分から他人に伝わる思いは、たったの7%くらい。他の93%は声のトーン、身ぶり、手ぶり、ジェスチャー、表情、視線などを総合して伝わる。


    この非言語コミュニケーション能力が低い人、欠落しているしている人は、この世は生きづらい世界そのものだと思う。山田花子が地図を片手に迷い、泣き叫ぶ描写とか読んでいて涙が出そうになりました。

  • 「人が使いわけていることを『差別』といい、本音と建前でたくみに世渡りしている人は『詐欺』となる。だから、普通の人たちなら気にもとめないほんのちょっとのことですごく悩む…」
    彼女のお父さんのことばに戦慄。
    程度の差はあれど、私もそうやって今まで生きてきて、今も少なからずそうなっている。
    だから生きにくいのだなと。

    なんてこった…。

    彼女の日記や漫画などの表現は、それは違うよ!と思う反面、すごくよくわかるのだ。
    そういう自分にまた衝撃うける。

    家族と著者とのあいだで、何かしらあったのか、絶版になってるようで、
    日記やらカルテやら、かなりの個人的なことと著者の診断ともつかない想像やら分析やらあるけど、
    内容は、とてもありがたいものだった。私にはかなり刻まれたもの。

    彼女の日記が改版で出るのでそちらもたのしみ。

  • 10年前に出版された図書ですが,この10年で精神医学も随分変わったんだな,と思いました。専門的なことはよく分かりませんが・・・。アスペルガー症候群など,最近よく聞くようになったけど,境界領域にいるような人は昔からずっといて,個性として考えられる範疇だったような気もする。本人が生き難くて困っていて,アスペルガーと診断されることでうまく乗り越える訓練をできる,ということなら利があるけど,レッテルだけ貼られるとつらいよなあ。

  • まだ山田花子さんの漫画読んだことないくせに
    先にこっちを読んでしまったという
    なんともあれなあれ!

    分析がやばい
    そんな細かいところまで!って感じだった

    はやく山田花子さんの漫画読みたいな!

  • 精神科医?の、患者に絵を描かせて、その絵からなにかを読み取る、という章が面白かった。治療が進むと絵も変わってくるとか、あえて個性的と言うが、個性的な人は個性的な絵を作為的にでなしに描くのだなあと。

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