- Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000221122
作品紹介・あらすじ
独特の作風で人気を博したマンガ家・山田花子はなぜ自死したのか。今、青少年の新たなこころの障害が注目されている。非言語性LDとかアスペルガー症候群といわれるその障害は、通常の学習障害や自閉症と違い、見た目には普通の子どもと変わらないが、周囲の人間とうまくコミュニケーションが取れず、しばしばいじめに遭う。山田花子の生涯を、日記や診療カルテから再構成することを通して、思春期・青年期のこころの苦悩を明らかにし、隠蔽された障害の姿を提示する。
感想・レビュー・書評
-
「人が使いわけていることを『差別』といい、本音と建前でたくみに世渡りしている人は『詐欺』となる。だから、普通の人たちなら気にもとめないほんのちょっとのことですごく悩む…」
彼女のお父さんのことばに戦慄。
程度の差はあれど、私もそうやって今まで生きてきて、今も少なからずそうなっている。
だから生きにくいのだなと。
なんてこった…。
彼女の日記や漫画などの表現は、それは違うよ!と思う反面、すごくよくわかるのだ。
そういう自分にまた衝撃うける。
家族と著者とのあいだで、何かしらあったのか、絶版になってるようで、
日記やらカルテやら、かなりの個人的なことと著者の診断ともつかない想像やら分析やらあるけど、
内容は、とてもありがたいものだった。私にはかなり刻まれたもの。
彼女の日記が改版で出るのでそちらもたのしみ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
10年前に出版された図書ですが,この10年で精神医学も随分変わったんだな,と思いました。専門的なことはよく分かりませんが・・・。アスペルガー症候群など,最近よく聞くようになったけど,境界領域にいるような人は昔からずっといて,個性として考えられる範疇だったような気もする。本人が生き難くて困っていて,アスペルガーと診断されることでうまく乗り越える訓練をできる,ということなら利があるけど,レッテルだけ貼られるとつらいよなあ。
-
まだ山田花子さんの漫画読んだことないくせに
先にこっちを読んでしまったという
なんともあれなあれ!
分析がやばい
そんな細かいところまで!って感じだった
はやく山田花子さんの漫画読みたいな! -
精神科医?の、患者に絵を描かせて、その絵からなにかを読み取る、という章が面白かった。治療が進むと絵も変わってくるとか、あえて個性的と言うが、個性的な人は個性的な絵を作為的にでなしに描くのだなあと。