いとしこいし想い出がたり

著者 :
制作 : 戸田 学 
  • 岩波書店
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レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000221641

感想・レビュー・書評

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  • 兄の故夢路いとしとのコンビで活躍した、漫才師、喜味こいしさんの語り下ろし。聞き手は戸田学さんです。旅芸人の子として生まれ、生後まもなく子役で初舞台。80年におよぶ芸暦における様々な人々との出会いと思い出を、リラックスした上質な上方の語り口で綴ります。
    こいし師匠が広島で被爆しておられることは初めて知りました。恩師、秋田實さんのこと。寄席はもちろん、ラジオ、映画、舞台、テレビで共演した懐かしい名前が次から次に出てきて楽しかったです。

  • あとがきに「夢路いとし喜味こいしは上方しゃべくり漫才の最高峰」とさらっとかいてあるが、まさにそのとおり。
    ボクにとってはやはりダイラケ・いとこいは漫才の双璧、龍虎です。

    特に、客を絶対にいじらない、清々しいというか孤高の漫才というか、見事で素晴らしかった。

    お客と一体で創り上げる、ライブ感のある舞台も良いですが、芸の力で客の意識を嫌でも惹きつける名人芸に魅力を感じます。

    お兄さんの夢路いとしさんはかなり前に亡くなられました。

    この本は弟の喜味こいしさんのモノローグ。

    口調がそのままで、ご本人を彷彿とさせます。

    ほぼ、説明的な文章がなく、古いことなど細部が分からないところもありますが、それも全然気になりません。非常に良い編集の仕方だと思います。
    編集者(であろう)戸田学さんの上方演芸に対する愛がヒシヒシと伝わってきます。

    いとこいさんは、ボクらの記憶ではやはり「がっちり買いまショウ」の名司会。

    ボケのいとしさんが目立ってました。「10万円7万円5万円運命の分かれ道」。

    同様に日曜日のお昼のテレビ番組(ダイビングクイズ)の司会をしていた若井はんじけんじとともに思い出されます。

    軽い調子でボケ倒すいとしさんと比べると、こいしさんは眉毛が太くてがっちりしてて、少し怖そうなおっちゃんという印象でした。

    私が実物を拝見したのは、もう、最晩年の舞台。

    ご存知、スカルキャップと白い髭を蓄えたダンディな姿で。

    あの白い髭はおしゃれかなと思ってたのですが、おそらくかなり痩せてしまっているのをカモフラージュしていたのではないかと思います。

    幸運にも梅田芸術劇場の最前列で、娘の喜味家たまごさんとの掛け合いを見たのですが、袖からのぞく腕が異常なほどやせ細っていました。

    もしかしたら、かなり辛かったのでしょうかね。

    この本もその最晩年の聞き書きなので、ご本人にとっては体力の限界だったのかもしれませんが、記憶力の確かさはすごいです。

    本当はこの何倍もの古い貴重な体験、芸談を読みたいところですが、今となってはそれもかなわず。

    よくまとまった良書・資料だと思います。

    戸田学氏のъ(゚Д゚)グッジョブ!!というべきでしょう。

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