演じられた近代―“国民”の身体とパフォーマンス

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  • 岩波書店
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レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000222709

感想・レビュー・書評

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  • 確認先:稲城市立第一図書館

    『声の国民国家』が浪花節であるならば、本書は「演芸」をその主題にすえていく。芸事を通じて国民という身体が形成され、かつそれ相応の身振り(パフォーマンス)が要求されていく姿、というのはなにも学芸会の小学生だけの話ではないのである(とはいえ、そうした学芸会での演目の主題を掘り下げていくと、こうした国民という身体を要求するお題目が多いことも気がかりではあるのだが)。

    一読して読解することは難しいかと思われるが、一読の価値はある。

  • なんとなく「日本らしさ」を感じるリズムや旋律って、ありますよね。そこに「われわれ日本人」としての一体感を感じてしまう身体感覚が、近世から近代にかけて、どのように形作られてきたのか。それを、演劇を通して見てみたというもの。<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/487188516X/toraushi-22/"><u><strong>『想像の共同体』</strong></u></a>あたりでは「印刷資本主義」がナショナリズムを生み出す原動力として指摘されていますが、こちらは、それとは別の次元で、人々の〈身体〉を通じて生み出される「われわれ」意識について論じています。非常に面白く、興味深い視点です。(20070110)

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著者プロフィール

1950年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。文学博士。埼玉大学、成城大学を経て、学習院大学文学部教授。専攻は日本中世文学、芸能論。『太平記の可能性』でサントリー学芸賞受賞。

「2018年 『マンガ太平記 下巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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