延安: 革命聖地への旅

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (152ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000222785

感想・レビュー・書評

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  • 感じ入った

  • リービ英雄氏の延安紀行

    またしてもエドガースノー「中国の赤い星」の登場だ

    延安紅色旅遊の機会はあるだろうか?

  • 革命の聖地延安の現在。

    近代的な中国の姿ばかりが報道される昨今、不思議な感覚に冒されながら読んだ。
    西洋人である日本文学者の書く中国の姿は何とも不思議で寂しく、人々と都市と歴史の解離を感じた。

  • 中国の革命聖地「延安」の紀行。
    けれど本書は今の延安を通して、弱小組織だった中国共産党の誕生当時を探る歴史書でもある。
    外国人に本文学者として、現代日本文学に分け入ってきた著者は、まだ弱小組織だった中国共産党の組織に分け入った米国人ジャーナリスト、エドガー・スノーの著書を媒介に、現代中国に踏み入ろうとと試みる。

     本書で描かれる延安は、北京五輪や上海万博など経済成長が著しい中国イメージに慣らされた目には新鮮に映る。
     そこには、電気の消えた暗闇で夕食を取る人々の姿や、都会から来た若者の無遠慮なカメラに捕らえられながら、抗議もせず立ち去る農民の姿がある。
     多様で重層的な中国の姿を伝える本だ。

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著者プロフィール

リービ英雄(1950・11・29~)小説家。アメリカ合衆国カリフォルニア州生まれ。少年時代を台湾、香港で過ごす。プリンストン大学とスタンフォード大学で日本文学の教鞭を執り、『万葉集』の英訳により全米図書賞を受賞。1989年から日本に定住。1987年、「群像」に「星条旗の聞えない部屋」を発表し小説家としてデビュー。1992年に作品集『星条旗の聞こえない部屋』で野間文芸新人賞を受賞し、西洋人で初の日本文学作家として注目を浴びる。2005年『千々にくだけて』で大佛次郎賞、2009年『仮の水』で伊藤整文学賞 、2016年『模範郷』で読売文学賞、2021年『天路』で野間文芸賞を受賞。法政大学名誉教授。

「2023年 『日本語の勝利/アイデンティティーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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