学徒兵の精神誌 「与えられた死」と「生」の探求

  • 岩波書店 (2006年2月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784000224628

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  • 学びが多かった。難読な漢字や歴史や哲学における専門用語も多数出てくる。さすが岩波といったレベル感。それにしても特攻隊、当時の知識人が書く文章がなんと詩的で美しいこと。

    日本語が綺麗で、自分の運命づけられた死を、日本文学に限らずドイツやフランス、英語圏の本を読み漁って意味づけていく姿勢や、軍国教育を鵜呑みにせずに自分の頭で考える人が多かったことなど、考えさせられる部分が多かった。

    19歳の時に知覧に足を運んで実際の特攻隊の手紙を読んだことがあったが、この本を読んでから見ると180°捉え方が変わると思う。

    国のイデオロギーに懐疑的なエリートが多く、学ぶことに対して努力を惜しまない人たちがこうも無惨に殺されて、死を選ばざるを得ない環境や運命を自分に強いなければならないからこそ生まれるいわば諦念とも取れる自己説得が辛い。
    もっとこういう類の本を読みたい、そうすることで少しでも彼らに報いたいと思った。

  • N図書館

  • 2006年刊。大学生が学徒出陣し、そして特攻隊に志願していった。彼らの日記・書簡から、賛美に流れがちな特攻隊学徒出陣者の隠された心性を明らかにする。旧制高校生の驚異的な読書量に支えられた教養、観念的とはいえ、政策の裏面を見通せる見識を持つ彼ら。戦争指導をシニカルに眺めながら、彼らの命令により回避できない死を迎える構図が涙を誘う。広範な教養の故に、安易にマルキシズムにかぶれていないところもいい。そして、葛藤の果てにたどり着く死の合理化。「愛国心はたやすく、戦争は大変」とはベトナム帰還兵の言らしい。
    この愛国心と戦争賛美・肯定とを安易に混同し、あるいは結合したりしないよう気を配りたい。特攻隊に「志願」(本心や実像は志願といいがたいが)した彼らも、そうだったのだから…。

  • 批判的な思考力を持っていたはずの当時の「知的エリート」たちが、なぜ国家のプロパガンダを受容し、あるいは推奨するようにして死んでいったのか。この問いかけはとても興味深かったし、その答えも知りたいと思った。それにしても、こういう学徒兵の心情を追究する書籍というのは、なぜ筆者の感情がもろに出てきてしまうのだろう…。読みにくくて仕方がない!!

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