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- Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000224710
作品紹介・あらすじ
武力紛争と宗教的衝突が絶えない現代、われわれはいまだ啓蒙された時代ではなく、依然としてみずからを啓蒙すべき時代に生きているのではないのか。かつてカントが問うたこの問いは、現代においてもいまだ有効であるどころか、ますますその重みを増している。本書は"啓蒙"にたいする誤解を解いて人間的理性への信頼を取り戻すために、カントの思索に即して啓蒙の精神の原点を明らかにする。
感想・レビュー・書評
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カント哲学の特徴を、自分で考える、他人の立場から考える、一貫して考える、という『判断力批判』などで定式化される「啓蒙精神」として捉え、そこからカント哲学の全体像を俯瞰しようとする試み。とりわけ、理性宗教という一見啓蒙主義とは相反するかのようなカント独自の語法も、「啓蒙精神」によってカント哲学の体系のうちで理解しうるという見解は非常に納得できるものであり、カント哲学における「神」の重要性を指摘している点は傾聴に値する。
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