「共犯」の同盟史―日米密約と自民党政権

著者 :
  • 岩波書店
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レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000225717

作品紹介・あらすじ

日米が嘘をついてまで守り続けた秘密の価値とは何だったのか-。在日米軍基地の自由使用という根本的利益を死守する米側と、主体性を追求するごとに依存が深まる日本。現在に至る日米同盟が抱える矛盾の中心に様々な「密約」が隠されていた。岸内閣から安倍内閣まで、国益の名の下に国民の眼から隠されてきた同盟の現実とは、歴代政権が目指した「真の独立」の挫折の過程でもあった。日米間に結ばれ、沈黙のうちに消えていった数々の密約の痕跡を、膨大な米公文書の調査と日米双方の関係要人への聞き取りを元に洗い出し、虚実ない交ぜの日米同盟の真実を検証。同盟の通史を描く歴史ドキュメンタリー。

感想・レビュー・書評

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  • 2009年刊。著者は共同通信記者。日米同盟(偏頗だが)における密約は、従前、色々な関連書籍があって今更の感があり、また、内容的に新奇なものは見出しがたい(個人的には大平正芳と中曽根康弘時代が詳細と感じる)。敗戦国である点を差し引いても、独立という言葉が空虚に響く。また、個人的には平和憲法の理想主義を否定したくないが、本書が暴くのはその独立と平和主義の空虚さである。本書は、戦後史における日米外交の舞台裏と政治家(特に首相・外相)の動向を批判的に検討。あの田中角栄が立派に見えるのだから、全く始末に終えない。

  • 図書館でかりる。

    アジアの安定のために沖縄含む日本の領土に核兵器を常置したいアメリカと非核三原則を固持する日本。本書では両者の思惑の違いがやがて、「隠蔽」を「黙認」する関係に変質する。筆者はそれを共犯と称する。

    一般人の感覚では核を搭載した艦船が日本に停泊すること、米軍機が基地に着陸することは「持ち込み」であるが、ライシャワーと大平の間ではintroduceのインタープリテーションについて突っ込んだ議論というか、圧力があったようである。

    全般的にライシャワーの君子ぶりが目立つ。

  • 密約の存在は噂・陰謀論の域だったが、ようやく米公文書で明らかにされた。しかし、当事者たちの子孫が政治家をやっているのでその人たちの政治生命は危機にさらされるが、現実問題として現時点では大した問題とはならない。今の世では反共のための作戦は是だったとされているからだ。戦後の政治史が丹念に纏められていてとても好い本だと思う。

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