グロウブ号の冒険 附 ユートピア諸島航海記

  • 岩波書店 (2011年4月6日発売)
2.69
  • (0)
  • (2)
  • (9)
  • (3)
  • (2)
本棚登録 : 88
感想 : 10
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (376ページ) / ISBN・EAN: 9784000226301

みんなの感想まとめ

奇想天外な冒険が繰り広げられるこの物語では、東大出身の元力士・山田山が、親方の命令で弟子スカウトのために南の島へ向かう途中、嵐に遭遇し、孤島に漂流するところから始まります。彼が関わるのは、伝説の海賊船...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 安野光雅装丁、井上ひさし著、岩波書店刊、役者揃踏みの本に胸を躍らせ読み始める。話のスタートは東大出身の力士、山田山が親方の命を受けて弟子スカウトの旅行中に、嵐に遭遇しある孤島に投げ出される。山田山が巻き込まれたのは今はなき海賊船『グロウブ号』に纏わる宝探し。設定内容が突飛ながら奇想天外な事件とおかしな登場人物による「ズレ」が愉快でそれがまた現代社会を風刺しているのか? 未完の作品で結末は各読者に委ねられるが、海に眠る財宝を巡り一攫千金に命を賭ける男たちの戦いに心躍る海洋冒険小説です。

  • ユートピア諸島航海記があって,グロウブ号があって~東大相撲部で活躍した山田山は,待って貰っていた論文を書くために肌身離さず持ち歩いていた本を小脇に抱えたまま土俵に上がり,幕下で終わったが,経歴を活かして部屋に残り,新人スカウトのためにカリブ海にやってきた。深層流が海嶺に当たって持ち上がり,難破した山田山は,見知らぬ島に打ち上げられた。外界との接触もなく,貨幣の概念もない島で,出て行くために成人式を行うが,それは絶壁から飛び降りるもので,右足に蔦を巻いて,パンの樹に括り付けたが,ここにイタリア人達の海賊がやってきた。小さなヨットを係留してきたが,小さな男児がこれを扱うらしい。海賊船を接待し,眠らせた挙げ句に,文明島まで半日帆走したが,百年ぶりに母港に帰ってきたグロウブ号から掘り出された自動オルガンの曲は,天国を示すモノだった。お宝を求めて舟が殺到するが~バブル期からバブル崩壊時,ま,そこから進んでいないで,未完なんだけど。未完のものを何冊読んだだろう?

  • H24/5/20

  • この小説は未完。わかっていたので読むか読まぬか迷った。だって、冒険物なのに、宝探しの物語なのに終わりがないのだから。そんな結果のわからない小説なんて...

    しかし、どうしても覗いてみたくて手に取った。

    『山田山』という東大卒の元力士が部屋の親方に命令されて南の島に力士をスカウトに行く。そこで、謎の海賊船グロウブ号の伝説と宝の謎解きが始まり...捕まったり、恋したり、、、設定事態がはちゃめちゃで(笑)。先々で起こる奇想天外な事件とおかしな登場人物たちとのちょっとズレたようなやりとりが、そして現代社会をちょっぴり皮肉った会話がなんとも可笑しく魅力的。『ひょっこりひょうたん島』の雰囲気もはいっているのかぁ。

    ラストのない物語で大変残念だか、もしかしたら、ふとっちょ『山田山』は、ずーっとこのままカリブ海の小さな島で、ドタバタと終わらないエピソードを作り続けているのかなと、終わらない物語なのだと納得してみた。いや、ラストを自分で想像するのもよしかもしれない。そんな続きを読者に委ねられた物語。

  • 著者お得意の言葉遊びを駆使しながら展開する海洋冒険譚です。胸躍るストーリーと素敵な装丁で、本を手にとって読む楽しさを呼び覚ましてくれました。未完であるのがただただ残念です。

  • 安野さん絵だ!!
    井上ひさし2作目読むか〜

    と思ったら‥

    あらすじ・紹介
    読まないのが仇に‥

    未完(>_<)

    言語がなんたらとか
    学者がどうとか
    そこはかとなく文体が
    ああ井上ひさしってこういうのが味なのかなと
    2作目にして井上ひさしがわかったような

    たいして面白くなかったけど
    未完はひどい

  • 東大法学部出身力士の山田山は、師匠の言いつけで新弟子探しに海外へと旅に出た。
    ところが船に乗りカリブ海へ向かう途中、不運にも嵐にあってしまう。
    目が覚めるとそこは見知らぬ場所だった。

    山田山が巻き込まれたのは、今はなき海賊船グロウブ号が残したというお宝探し。
    意味ありげな「ジュウ諸島の唄」や秘密の地図といった様々な小道具が登場して話に引き込んでいってくれます。
    ただ―――
    本筋以外の遊びの部分の話やたとえ話が多く、しかもしつこいくらい長く感じてしまいました。
    漂流した島から脱出しようと頑張るところまで面白く読んでたんですが、以降、中だるみがはじまって気持ちも急降下。

    この本は未完となっており、著者はもう他界されているので完結されることはありません。
    うう~ん、もったいないな。

  • 未完の物語が2編。この2つとも同じような物語。でもちょっとづつ違いがあって、その違いを見つけるのが面白い。私が気に入った違いはデートの回数を数えていく話の終わりかた。グロウブ号のほうが好きです。突然ですが、読みながら「万城目学さんって井上ひさしさんに似ているんだ」と思いました。井上ひさしさんの方が品がいいですが。

全8件中 1 - 8件を表示

この本が好きな人におすすめの本

著者プロフィール

(いのうえ・ひさし)
一九三四年山形県東置賜郡小松町(現・川西町)に生まれる。一九六四年、NHKの連続人形劇『ひょっこりひょうたん島』の台本を執筆(共作)。六九年、劇団テアトル・エコーに書き下ろした『日本人のへそ』で演劇界デビュー。翌七〇年、長編書き下ろし『ブンとフン』で小説家デビュー。以後、芝居と小説の両輪で数々の傑作を生み出した。小説に『手鎖心中』、『吉里吉里人』、主な戯曲に『藪原検校』、『化粧』、『頭痛肩こり樋口一葉』、『父と暮せば』、『ムサシ』、〈東京裁判三部作〉(『夢の裂け目』、『夢の泪』、『夢の痴』)など。二〇一〇年四月九日、七五歳で死去。

「2023年 『芝居の面白さ、教えます 日本編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

井上ひさしの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×