- Amazon.co.jp ・本 (410ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000227643
作品紹介・あらすじ
法科大学院・新司法試験に対応して新判例を大幅に追加。
感想・レビュー・書評
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スタンダード。
学説からの批判も多いけど、それは伝統的通説たる芦部説をどう乗り越えていくかが学者にとっては共通の課題であるため。
そういう意味で、憲法を学ぶ上での最低限必要なレベルとして、しっかり理解しておきたい一冊。
よく言われる難点としては、統治が非常に薄い点、判例の引用が短い点などがある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
芦部先生の憲法。
不動の名著だが行間が多く、特に利益衡量論が出てくるくだりでは、「どうしてここでこの議論が出てくるのだろう」と迷う方が多いと思います。
(ただし、そういった記載になっているのは、当然ながら理由があります。)
要するに、芦部先生が行間で何をおっしゃりたいのか、自分で埋めていく努力が必要になる本です。
自分自身は、ロースクールの恩師が芦部先生の直弟子であり、行間を埋めていただいただけでなく、芦部説の真髄に触れることができたので、非常に幸運でした。
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自由とは “困らない” 生活と私たちは解釈しているのではないだろうか。一応無難な毎日を過ごせている私は自由を享受しているという具合。裏腹に ”困る生活” が不自由となり、日常が思うようにならないので困る、これは不自由と判断する。それはおかしい。【困らない=自由が保障されている】と取り違えているのであれば、憲法第12条 "自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない" を再考して、やはり困る・困らないという状況認識ではなく、自由とはどういう社会・他者との繋がりが、より良い選択肢なのか絶えず模索する過程ではないだろうか。自己責任論は、憲法に記された "不断の努力" を曲解したものであり、憲法12条では上記の後に、"又、国民は、これを濫用してはならないのであって、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。" と続く。必死に守ろうとするテリトリーは脆く無常であり、流れ行く変化の中で互いに譲り合いたしなむ無形の光に自由という営みがある。自由は決して崇高ではなく俗に潜んでいる。権利もしかり。
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憲法学の教科書ということで読んでみた。芦部先生の書かれた部分は変わらないそうなので、旧版にした。
難しいところもあったけど、総じて分りやすく書かれている。
特に、この憲法の成り立ちは、人類の長い長い自由と人権獲得の戦いの歴史の成果であることがよく分かった。だからこそ、日本国憲法は基本的人権に多くの条文があり、本書も詳しく説明しているのだ(ナットク)。
憲法に関し迷うことがあれば、本書に戻って考えればよいのだろう。 -
これだけじゃ司法試験合格には足りないが,これを読まなきゃ始まらないという本。今は5版が出ている。
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結局のところこの本を完全に理解することを第一の目標とする。
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5-5 法律論
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憲法を学ぶ上での定番書。
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学生時代、ボールペンやら蛍光ペン等で線を引きまくるくらい読み込んだ一冊。
今は亡き芦部先生ですが、いまの憲法が変わらない限り法学部生のバイブルであり続けるであろう。
分厚いが、内容は非常にスマートにまとまっていると思う。 -
憲法の神.