幻視の座―能楽師・宝生閑聞き書き

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000227735

作品紹介・あらすじ

宝生閑が能舞台に現れるとき、舞台は一挙にドラマの空間、作品の世界へと転換する。能のワキ方は、舞台の上に幻視者として座り、最後まで物語全体を受けとめ続ける存在なのである。現代能楽界最高峰のワキ方の芸は、どのような精神によって支えられているのか。一年間にわたる聞き取りの成果をもとに書き下ろされた本書は、ワキ方から見た斬新な能の世界を叙述する。

感想・レビュー・書評

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  • 日経新聞 洋画家 入江観氏コメント

    私は能を舞の美しさを感じつつも、演能の間、ほとんど我慢している、忍耐の時間を楽しんでいるといってもいい。

    幻視の座はそんな私にヒントをくれた。
    第一にワキの役割が重要であること。シテをいかし、舞台全体をまとめていくのはワキの仕事であることが分かった。
    第二に能というものが、ほかの何にも増して想像力が求められる芸術であること。演者の想像力を見者の想像力が受け止めることによって、はじめて能は成立する。

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著者プロフィール

明治大学名誉教授

「2022年 『独身者の思想史 増補版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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