ことばを使いこなすイギリスの社会

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000228688

作品紹介・あらすじ

イギリスの社会は、さまざまな民族、階層からなる個人同士がしのぎを削る、たいへんシビアで緊張感の高い社会だ。その中で軋轢を生まず、よりよく暮らしていくためには、互いに適切なコミュニケーションをとるよう努力を怠らないことが不可欠である。本書では学校現場やさまざまなメディア、職場でのことばの扱われ方やことばをめぐる密度の高い議論、家庭や地域での言語環境、ことばに関するリサーチや多様な提言を、日英の比較研究を交えて具体的に紹介する。日本でも「国語力」というレベルを超えて、ことばを使いこなす力は、より重要なものになってくることが明らかである現在、日本語をめぐる議論にも貴重な視座を提供するに違いない。

感想・レビュー・書評

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  • 2006年に出版された本。その当時のイギリス社会における言葉の使われ方と、それ以前からの歴史的、伝統的な英国文化圏における言葉の使われ方、それぞれについて著者の研究結果がまとめられた一冊。

    英国の言語文化論とも言える序盤は、現地で「言葉」がどのように話され、どのような言葉が誰によって選ばれ、どのような言葉がどのように教えられているか、という言語教育の面も含めた論が続く。エピソードを豊富に交え、言葉を平易にした学術論文のような感じ。

    後半は、2006年時点の英国社会における言葉の変化、メディアで言葉がどのように使われているか、などが述べられる。このあたりはちょっと文章がもたつく感じ。もちろん、こういったテーマに関心が深い人にとっては、この後半のほうがも面白いのかもしれないが。

    総じてあまり一般大衆向けの本ではないが、英国文化史や日英の比較言語学、比較文化論とかを大学などで学んでいる人なら、きっと読むことになるだろうなぁという印象。

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