国家と自由の法理論 熟議の民主政の見地から

  • 岩波書店 (2020年11月27日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (414ページ) / ISBN・EAN: 9784000229746

作品紹介・あらすじ

「国家と自由」についての基礎理論的研究を中心に編まれた、『表現の自由』(人権論)、『統治機構の憲法論』(統治機構論)に続く論文集。ハーバーマス、ケルゼン、シュミット、アレクシーといったドイツの思想家、国法学者たちの国家観を検討し、国家と憲法の関係、個人の自由と民主政との連関等を探究する。

感想・レビュー・書評

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  • Ⅰ ハーバーマスをめぐって

    第一章 ハーバーマスの法理論と憲法論
      一 『事実性と妥当』の構造と本章の課題設定
      二 システム分化した社会における法の役割
      三 『事実性と妥当』における法の位置づけ
      四 ハーバーマスにおける手続主義的、プロジェクト的憲法
      五 国際法理論の困難

    第二章 主権と平和――インゲボルク・マウス、そしてハーバーマス
      はじめに
      一 対共同体主義――法は異常事態を規律する
      二 対ハーバーマス――国民主権論は国民を信じない
      三 対人道的介入――未来への信念
      四 抵抗の論理としての主権?
      五 ハーバーマスの人道的介入正当化論への対応

    第三章 国家の時代の終わり?
      一 「知識人の悲劇」と「悪の陳腐さ」
      二 シュミットにとっての「国家の終わり」
      三 シュミットの罠
      四 世界史は動かない――国家と公法学の責任について

    第四章 ロールズとハーバーマスにおける宗教と政治
      はじめに
      一 ロールズの「政治的リベラリズム」
      二 「公共的理由」と政治的言説からの宗教の排除
      三 論文「公共的理由の理念再訪」での修正
      四 ロールズの自説修正の評価
      五 ハーバーマスの「2トラック(two-track)民主政」論
      六 ハーバーマスの「制度的な翻訳の但し書」論
      七 ハーバーマスの「但し書」の評価
      おわりに

    第五章 アレント理論における法
      はじめに
      一 アレント理論における法の意義
      二 全体主義の経験と実定法の価値
      三 評議会制と自由の空間

    Ⅱ ケルゼンをめぐって

    第六章 「旧ヨーロッパ的」あるいは「実存主義的」ケルゼン――ホルスト・ドライアーのケルゼン研究に依りつつ
      一 ケルゼンと「旧ヨーロッパ的問題設定」
      二 根本規範論の謎
      三 ドライアーによる「実存主義的」ケルゼン理解
      四 純粋法学と民主政論の「内的な構成連関」
      五 個人の自由への「世界史的」期待
      六 ドライアーのケルゼン理解への疑問
      七 根本規範論の法学にとっての意義
      八 「擬制」としての根本規範論と法学の「必要性」

    第七章 アレクシーとケルゼンはどう異なるのか――法学における視点選択の意義について
      一 アレクシーとケルゼンは、観察者の視点からの法理解においては一致している
      二 参加者の視点の学問的価値についての意見の相違
      三 ケルゼンはどのようにして法を認識するのか――根本規範の意味
      四 参加者の視点はどうやって正当化されるのか――法存在の道徳的価値
      五 両法理論家の相違についての見解

    第八章 自由「濫用」の許容性について
      一 ワイマールの教訓? ワイマールの偉大さ?
      二 ワイマール時代の共和国擁護法制
      三 「たたかう民主制」の現状
      おわりに

    第九章 政党と討議民主主義
      一 討議民主主義論における政党論の不在
      二 討議民主主義と接続できる(できない)政党観
      三 民主政における政党の機能との調和

    Ⅲ 国家論二篇――中間総括として

    第一〇章 消極国家とはどんな国家か――シュミットとハイエク
      はじめに
      一 ショイヤーマンによるシュミット・ハイエク比較
      二 「民主主義者」ハイエク
      三 シュミットの質的全体国家
      四 中間考察
      五 「真の民意」の形成
      小 括

    第一一章 憲法の前提としての国家と憲法による国家統合
      はじめに
      一 国家イコール法秩序――ハンス・ケルゼン
      二 憲法の前提としての国家――カール・シュミット
      三 国家統合のための憲法から憲法による国家統合へ――ルドルフ・スメントと「スメント学派」
      四 憲法パトリオティズムと国家――ユルゲン・ハーバーマス
      五 今日の憲法学における国家

    Ⅳ 表現の自由・再論

    第一二章 表現の自由――最初は大きな話から
      一 表現の自由論は「大きな憲法論」なのか?
      二 「小さな司法」適合的な理論構築の可能性
      三 表現の自由論はやはり「大きな」話ではないか
      四 内容に基づく規制原則禁止の確立のために

    第一三章 表現の自由と民主政――萎縮効果論に着目して
      一 放送事業者の「萎縮」をめぐって
      二 萎縮効果への配慮がなぜ必要か
      三 公権力と社会的圧力との結びつきによる萎縮
      四 監視による萎縮と同調
      まとめに代えて

    第一四章 表現の自由と選挙権の適切な関連づけのために
      一 問題の所在
      二 他者の意思への服従としての議論――ルソー
      三 他者の意思への服従としての選挙――サルトル
      四 表現の自由行使による現状超越と選挙の象徴的意味

    第一五章 ヘイトスピーチの法的規制について――アメリカ・ドイツの比較法的考察
      はじめに
      一 アメリカの法状況
      二 ドイツの法状況
      三 両国の比較と日本への示唆

    初出一覧
    索 引
    https://www.iwanami.co.jp/book/b539119.html

  • 東2法経図・6F開架:323.01A/Mo45k//K

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著者プロフィール

京都大学大学院法学研究科教授

「2024年 『憲法研究 第15号』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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