山水戀圖

著者 : 奥山民枝
  • 岩波書店 (2005年9月7日発売)
4.10
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  • 本棚登録 :17
  • レビュー :5
  • Amazon.co.jp ・本 (72ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000230148

山水戀圖の感想・レビュー・書評

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  • 痛みにちかい熱い早瀬が胸の中を走りぬけた。

  • 偶然行った展示会の併設展でたまたま見た絵に圧倒され。

    官能的だったり、グロテスクだったり、
    私の中のボーダーを超えて受け入れられないものも
    あったのだけど。

    夕陽なのか朝陽なのか、この本にも載ってる
    あの2枚の絵を見ると本当に安心する。

    泣いてしまった。

  • 10.2.15~10.2.22 今まで考えてみたことのなかった世界。川が山に恋をする。ひきこまれる。うまくかけないので、のち加筆の可能性あり。

    「現実というのは、俺の挫折を目的にしくまれたしかけの、別称に違いない。雨季の残した水海から水海へと流れぬけたいま、この体がひとつに戻っているのは、何かのまちがいか奇跡というよりほかない。」

    「風が風を呼び烈風となり、岩陰で眠っていたはずの風まで目をさまし、つぎつぎと流れこみ重なりあい、ついには怒号をどよもす強大な風となり、襲いかかってくる。俺を砂漠からひきはがし、吹きちぎろうという魂胆だ。忘我と激情のエネルギー。風はその舞台で、その狂気を演じる主役でもある。
     もはやなすすべを失い、赤い砂漠にへばりつき、ひたすら夜を待ち、痛みに耐えた。夜になれば舞台も暗転し、風も止むだろう。」

    「煮えたったような黒い汗を、冷たい波で洗ってやりながら、もの哀しい不思議なやすらぎを味わった。俺の魂を傷つけ苦しめ追いつめた、彼女へのあらゆる疑念を、のこらず洗い流し、くもりなく愛して終るという喜び、心の鎮もりだった。俺はこの窪地で、できうる限りの深い淵になろう。その淵の底まで透きおとり、彼女の苦悩の全てを映しとり、俺たちの命の目盛りをせめてひとつに合わせておこう。」



    ☆谷川俊太郎の推薦文 by 岩波書店HP
    自然にひそむ濃厚なエロティシズムを,驚くべき想像力で描きだす地球大の恋物語.魂の秘境にせまる壮大な絵本だ.

  • 奥山民枝という画家をごぞんじでしょうか?
    強く弱く柔らかく神秘的な光に包まれた太陽・雲・山・・・不思議な不思議な絵を描く画家です。

    この人がかつて展覧会の際に書いた幻の小説「山水戀圖(さんすいれんず)」

    誰かに恋する気持ちは、本当に「気がついたらそうなっていた」って気持ち。
    ひたすらに想い続ける「俺」の言葉が胸にせつない。
    若者のストレートで突き抜けるような恋心に胸が熱くなります。

    「魂の秘境」・・・谷川俊太郎さんが帯に寄せている言葉です。

    もし、この本を手にすることがあったら、決して最後を先に見ないで欲しい。
    最初のページから絵と文章を丁寧に味わってみてほしいです。

    ・・・最後、号泣してしまいました。

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