さようなら、ゴジラたち――戦後から遠く離れて

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 54
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000230353

作品紹介・あらすじ

大きな反響と論争を巻き起こすとともに、多くの誤解に曝された『敗戦後論』の発表から一五年。その間に深化した著者の思索は、壁が崩れ、夢が霧散した世界に、自ら選択したものとしての戦後の可能性を-そこから遠く離れつつも-未来へ向けて押し広げる。戦後思想の核心から放たれる、現状変革への意志。

感想・レビュー・書評

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  • (読んだ人が帯に書いたコメントより)
    ゴジラがなんで何回も日本にやってくるのか、深~くわかりました!

  • 冷静で透明な論に感銘。政治とデモ隊的なモノとの交わらなさの解決の道筋があるような。『理念と現実の落差』をもったままの九条の現状維持というのは、いままで触れたなかで、一番納得できる意見でした。

  • 札幌駅地下の文教堂書店で見つけたのをリブラロイドに登録したのが最初

    mmsn01-

    【要約】


    【ノート】

  • 繰り返される首相の戦争謝罪と閣僚の否定発言は一対のものであり、日本社会の人格分裂を表す。それを克服する論議を日本人は怠ってきた。

    ・国民主権を謳う憲法を連合国に押し付けられた。
    ・武力放棄を謳う憲法を武力を背景とした連合国に押し付けられた。
    ダブルバインド(二重の拘束:子どもが親に「自立しなさい」と強要されるが、身動きがとれなくなる。)→ 人格分裂:治療(憲法の論議)も十分になされていない。※著者は改憲すべきと主張するわけではない。

    国のために無意味に死んでいった戦没者(兵士、民間人含む)の追悼が必要。戦死者への感謝、再評価が必要。
    ※先の戦争をよいものとし、戦没者(兵士限定)を英霊とする靖国的価値観は否定
    ※「永遠の0」での個人的な感想:戦争そのものは憎むが、戦った兵士個々まで否定することはない、と一致。

    2,3章 子どもが負債を負うことが必要か、というレベルで戦争責任の論議を問う。そういる議論を経ずにただただ戦争体験を「語り継ぐ」のでは縮小再生産の構図となる。受け取る側の意思が大切。1章では見直しが必要と主張していたが、「今のままでよい」という考えに変わった経緯。

  • 評論集です。考えさせられました。
    原発事故でゴジラを思い出したのですが、その後読んだ表題作はゴジラについて新たな視点を与えてくれました。
    また自分のせいではないことをどう引き受けるのか、子どもを例にとって考察しています。自分の選択によらず起きている物事を引き受けるか? 私は、引き受けようと思っています。

  • 11/02/25。

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著者プロフィール

加藤典洋(かとう・のりひろ)
1948年、山形県生まれ。文芸評論家。早稲田大学名誉教授。東京大学文学部仏文科卒。『言語表現法講義』(岩波書店)で新潮学芸賞、『敗戦後論』(講談社/ちくま学芸文庫)で伊藤整文学賞、『テクストから遠く離れて』(講談社)と『小説の未来』(朝日新聞出版)で桑原武夫学芸賞を受賞。『もうすぐやってくる尊皇攘夷思想のために』(幻戯書房)、『敗者の想像力』(集英社新書)、『戦後入門』(ちくま新書)など著書多数。

「2018年 『白井晟一の原爆堂 四つの対話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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