- Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000234412
作品紹介・あらすじ
作家・城山三郎は二〇〇七年三月に亡くなった。その著作は多数にのぼるが、一貫して流れているテーマは「組織と人間」の関わりの追求-組織の中で個人がどんな志を抱き、悩み、何を貫き通そうとしたかであった。十七歳で志願した海軍での理不尽な体験を原点とし、組織にがんじがらめにされない「言論の自由」にこだわり続けて決してぶれる事のなかった城山文学の志が、初期エッセイ、対談、親しい人々の描く城山像などから浮かび上がる。
感想・レビュー・書評
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城山三郎の大岡昇平論は読み応えあり。
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「平成ニッポン」を大いに叱る(城山三郎・杉浦日向子・佐高信による鼎談)を収録。
城山氏が杉浦日向子さんのファンだったとは。そして、日向子さんのお父さんと同じ昭和2年生まれだったとは! -
編者の佐高氏は「城山氏を語るとき勲章拒否と現憲法擁護は外せない」という。組織と人間の関わり方を生涯掛けて追い求めた高潔の人。晩年の個人情報保護法案に身を挺して反対する気迫のこもった行動。「時代によって変わらないものを見つめ、人間の永遠の姿や生き方を追うのが作家の仕事」との使命感に突き動かされていたその人のインタビューや周辺の方々の城山さんへの思いがつまったレクイエム。
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会社組織と人間のありようをフィクション・ノンフィクションに展開し、勲章拒否で権力に媚びない姿勢を、「戦争で得たものは憲法だけだ」と現憲法擁護は、城山三郎の遺志である。と