死の海を泳いで―スーザン・ソンタグ最期の日々

制作 : David Rieff  上岡 伸雄 
  • 岩波書店
3.50
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  • 本棚登録 :45
  • レビュー :4
  • Amazon.co.jp ・本 (178ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000234627

作品紹介・あらすじ

2004年12月28日、スーザン・ソンタグ死去、享年71。「私は生活の質などに興味はない。自分の命を救うために、あるいは長引かせるために、打てる手はすべて打ってもらいたい-それがどんな大博打であっても」。亡くなるまでの9ヵ月間、この傑出した批評家・作家は、文字通り死の荒海を泳ぎ続ける。本書は、その短い期間、母に寄り添い、ともに「死の海」を泳ぎ続けた一人息子が記した渾身のルポルタージュ。そこから浮かび上がるのは、ソンタグの鮮烈な死にざまであり、生きざまである。死出の旅にある肉親に、いかに向き合うか…。誰もが避けて通ることのできない問い、そして誰も答えを見出すことのできない問いが、ここにある。

感想・レビュー・書評

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  • 強靭な意志によってみずからの道を切り開いてきたソンタグ。
    そんな彼女にとって、死は何よりも受け入れ難いものだった。
    病の宣告を受けたソンタグは、
    生き残るため、死にものぐるいの努力に、
    息子デイヴィド・リーフや友人たちを巻き込んでいく。
    リーフは母の望みどおり、あえて「大丈夫だ」と言い続けることを選択する。

    不思議な本だとおもう。
    この本にはソンタグの闘病がこまかく書かれていない。
    彼女の人生についての新しい情報も少ない。
    かとおもえば、同じくだりが何度も書かれ、
    話が前後したりもするので、最初は非常に読みづらい。
    だが、リーフの文章に生じた静かな「混乱」が、
    母への深すぎる愛と、
    強烈な個性をうしなった戸惑いを、なにより雄弁に語っているようにも感じられる。

    ※著者リーフはソンタグが10代で産み、
    「最高の友だち」と呼んだ愛息子。ソンタグの著作の編集も行った。
    ソンタグ晩年のパートナー、写真家アニー・リーボヴィッツが
    人工授精で女児を産んだときには
    (ソンタグの遺伝子を嗣ぐ)リーフが精子を提供したのではないか
    というウワサが流れたが、のちに否定されている。

  • 血液の癌であるMDSから生還する為に、あらゆる活路を求め続けた、ソンタグとご子息の闘病記。ソンタグは、深層では死を否定し、ディディオンのように“生き続ける為に、自らに物語を語り”続けた。それでも病は進行し、ご子息や周囲は、かける言葉が困難になってゆく。自分が抱く希望や励ましなどは、根拠の無い儚いものだと感じる無力感。生き遺った者が抱く、裏切ったような罪の意識。大切なひとを看取る時、これらを感じることは、少なくないと思う。死力を尽くしたご子息の言葉が、身につまされる。

  • 死に直面したときに訪れるのは生に対する執着。

  • スーザン・ソンタグの死を息子が書いた本。
    彼女はパリのモンパルナスに埋葬されているそうです。

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