ショック・ドクトリン〈上〉――惨事便乗型資本主義の正体を暴く

制作 : 幾島 幸子  村上 由見子 
  • 岩波書店
4.17
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本棚登録 : 567
レビュー : 47
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000234931

作品紹介・あらすじ

本書は、アメリカの自由市場主義がどのように世界を支配したか、その神話を暴いている。ショック・ドクトリンとは、「惨事便乗型資本主義=大惨事につけこんで実施される過激な市場原理主義改革」のことである。アメリカ政府とグローバル企業は、戦争、津波やハリケーンなどの自然災害、政変などの危機につけこんで、あるいはそれを意識的に招いて、人びとがショックと茫然自失から覚める前に、およそ不可能と思われた過激な経済改革を強行する…。ショック・ドクトリンの源は、ケインズ主義に反対して徹底的な市場至上主義、規制撤廃、民営化を主張したアメリカの経済学者ミルトン・フリードマンであり、過激な荒療治の発想には、個人の精神を破壊して言いなりにさせる「ショック療法」=アメリカCIAによる拷問手法が重なる。

感想・レビュー・書評

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  • 今まさに世界中で行われている、新自由主義という名の搾取あるいは詐欺行為が、多数の実例を挙げて書かれている。厚くて読むのが少々難儀かもしれないが、時間を掛けて読む事をお薦めする。資本主義なんて糞喰らえ、だ。

  • この本から得られた知見は私はこの本のレビューをするべきではないことと、混乱が無ければ変化がない、イノベーションとはある種の混乱の困難の中でなされるという事である。
    政治・経済については良く分からない。しかし、ショックを起こしたり、そのショックに乗じて変化するということが分かった。エピソードとして、ヒトへの洗脳の話があるが、個人でも社会でも価値観が壊れるようなショックは自ずと変化をもたらす。
    私がよく夢想していたのは、戦争や災害で世界がメチャクチャになれば、リセット出来るのではないかということ。一理あるが、破滅と混乱だけに終わる可能性が高い。むしろ、中の人が変化を望んだ時にキッカケとして何らかの混乱は重要だと思う。
    変化を望むのであれば、その意味やストーリーを考えるための一つのキッカケになる知見だ。

  • 現代史の経済史的側面が見えておもしろかった。

  • フリードマンやジェフリー・サックスについて、こんな整理がある事を知らなかった。官から民へという流れが生み出す繁栄は、パーフェクトではない。これが日本で起こることも、あり得る話に思えてきた。
    政治の力は恐ろしい。

  • 「ブランドなんか、いらない」の著者の新刊。
    資本原理主義を痛烈に批判している。

    コア:資本原理主義(コーポラティズム)とは、ミルトン・フリードマンに代表される完全競争市場によって支配された世界を目指すイデオロギー。
    コーポラティズムは、現在の中途半端な資本主義、福祉国家を嫌う。
    そして、世の中すべてを白紙に戻すことを熱望する…。
    電気ショックを受け記憶を失った人のように、社会にも”ショック”が襲いかかり何もない状態からコーポラティズムを上書きできるように、資本原理主義者達はチャンスを逃さない。

    という話。

    ちょっとおおげさかなーという気もするが、きっと気づいた時にはもう手遅れになっているのだろう。
    警鐘をならしてくれているこれらの本を「おおげさ」で片付けないよう、常に世の中に対する感覚を磨いていたい。

  • 民営化や規制撤廃は経済活力を伸ばす金科玉条だとおもっていが新自由主義というイデオロギーのもと混沌の中で一部に富が集中するというのならそれは経済システムの正しい進化形ではない。むしろケインズの唱えた開発主義のほうが弱者保護のもとより知性化された形なのではないか。
    そしていま日本はまさに惨事のただ中にある。帝国主義の後継なのだろうか貪欲な資本主義の嫡子に蹂躙されないこと・政治が護国のもとに進められることを切に願う。

  • やっと上巻を読み終わりました。
    小泉郵政改革の頃までフリードマンや新自由主義に付いて知らないで居た事が恥ずかしいです。

  • 「惨事便乗型資本主義について」の警鐘に注目

  • まずは上巻。
    チリ、アルゼンチン、イラク、ロシアなどで行われた自由主義経済の導入でのショック療法と、虐待的拷問によるショック療法をなぞらえるのは衝撃的でした。

    ミルトンフリードマンも読まねば。

  • 面白さが貫徹していて一気に読める。

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