- Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000236362
作品紹介・あらすじ
人間の「生命」に本質的に関わる問題領域でありながら、これまで、福祉国家〜社会保障、エコロジー〜環境政策/政治、生命倫理〜生命科学の3つの領域は、アカデミズムの強固な縦割り性と専門分化のゆえに、個別ばらばらに論じられるのみで相互に関連付けられて議論されることはなかった。本書は、これら3つの問題領域を横断的に論じ、トータルに理解することを可能にする統合的なパースペクティブを提示する。
感想・レビュー・書評
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『生命の政治学――福祉国家・エコロジー・生命倫理』(広井良典 岩波書店 2003)
※2015年に文庫化
【書誌情報a】
広井良典
刊行日:2003/07/24
9784000236362
四六 上製 カバー 290ページ
品切れ
〈https://www.iwanami.co.jp/smp/book/b262594.html〉
【書誌情報b 文庫版】
〈https://www.iwanami.co.jp/smp/book/b255955.html〉
【メモ】
書評
〈http://www.arsvi.com/ts/2005013.htm〉
【目次】
はじめに [iii-viii]
目次 [ix-xii]
第I部 社会システム 001
第1章 生命科学の政治学――「生命倫理」を超えて 003
1 「科学国家」と「福祉国家」――アメリカの医学・生命科学研究政策を手がかりに 003
2 生命科学研究と政治哲学―問われている価値は何か 015
[インターミッション・1]「安全保障」より「社会保障」を――同時多発テロ事件直後のアメリカにて 028
第2章 エコロジーと福祉国家――比較福祉・環境政策のために 033
[インターミッション・2]宗教と社会福祉国家 054
第3章 福祉国家の接近と多様化――「持続可能な福祉国家/福祉社会」へ 061
1 福祉国家モデルのダイナミクス 062
2 家族・雇用・時間――「成長による解決」からの転回 079
3 持続可能な福祉国家/福祉社会 095
[インターミッション・3]ジェンダー・福祉国家・ケア 105
第II部 ケア/生命 113
第4章 ケアをめぐるクロス・オーバー ――サイエンスとケアの接点 115
1 医療における心理的・社会的サポート 115
【付論】医療保険における患者負担拡大をめぐって 132
2 自然との関わりを通じたケア 137
[インターミッション・4]フィンランドの「サイレンス」 148
第5章 自然のスピリチュアリティ――エコロジーの再定義 153
[インターミッション・5]アメリカとヨーロッパ 175
第III部 生命の政治学 179
第6章 生命の政治学のために 181
1 新しい座標軸 181
2 福祉国家・エコロジー・生命倫理 195
[インターミッション・6]「日米同盟」を問い直すとき 217
第7章 定常型社会へ 221
1 経済システムの進化 221
2 定常型社会における政治哲学 241
3 政策統合と科学の変容 250
参考文献 [265-272]
あとがき [273-277]詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
発売当時に読んだが、当時の私には内容が高度すぎて理解できなかった。今ならもう少し内容が解るかもしれない...
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千葉大の経済学部教授、科学哲学者の先生が書いた面白そうな本。先生が紆余曲折の末にたどり着いた死生観が「自然のスピチュアリティ」という箇所に書かれています。
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これ広井良典先生の良書です