- Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000236447
作品紹介・あらすじ
本書は、戦後政治の流れを自民党支配の政治システムがさまざまな挑戦を受けて変貌を遂げてゆく過程として捉え、その軌跡を実証的なデータから浮き彫りにしようと試みたものである。一九六〇年代以降、保守政権は経済重視の政策をとり、日本は世界に類を見ない経済発展と政治的安定の両立を成し遂げた。一方、有権者は自民党政治の腐敗、行き過ぎをしばしば牽制し、バッファー・プレイヤーと呼ばれる日本独特の投票行動を生み出した。やがて中曽根内閣による新保守主義的改革、八九年の消費税導入などを経て、バブル崩壊後、地方への利益配分によって支えられてきた自民党システムの基盤は崩れ始める。その後も、自民党政権は他党との連立や小泉政権を誕生させることで生き延びるが-。著者の二〇年にわたる投票行動分析、実証研究の壮大な記録。
感想・レビュー・書評
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統計と選挙分析をひたすら。相当好きじゃなきゃめげる本。細かい面白い発見はいくつもあったが、細かすぎるので割愛。しかし、これだけ研究し尽くした人が最終的に至ったのがくまモンという(まあそれだけじゃないし、きっちり死屍累々のゆるキャラの中で勝ってるけども)。
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中央図書館で読む。1983年の総選挙に関する分析を読みました。自民党の敗北、田中派の勝利でした。これは、田中判決に影響を受けた都市部において、自民党は大きく票を減らしました。それに対して、田中派の強い地方部では、ほとんど変化しませんでした。都市部を地盤とする田中派議員は、票を減らしました。再読の価値があります。
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有権者・候補者へのサーベイを駆使して、戦後政治、特に80年代以降に於ける有権者及び候補者の投票行動を分析した論文を集めた名著です。統計が好きでかつ政治が好きというニッチな方には是非どうぞ。
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日本政治の蒲島教授の教科書。厳密なデータに基づく分析を行っており信憑性があり、戦後政治の大きな流れを掴むには最適の書。