「全国学力テスト」はなぜダメなのか 本当の「学力」を獲得するために

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000236881

作品紹介・あらすじ

すでに三回実施された「全国学力テスト」。全国の小学校六年生・中学校三年生、計二〇〇万人が参加した一大国家事業だが、結果の開示をめぐって知事と教育委員会が争ったり、上位になった自治体に視察が殺到するなど、大騒ぎに。しかし、そもそも必要とされる「学力」とは何なのかさえ、議論されていない。新政権によって、抽出調査へと変わるいまこそ、徹底した議論のチャンス!豊富なデータをもとにした真の「学力」論。

感想・レビュー・書評

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  • 『「全国学力テスト」はなぜダメなのか―本当の「学力」を獲得するために』
    (尾木直樹、2009年、岩波書店)

    「全国学力テストは、いたずらに競争をあおるだけだからやめたほうが良い」という視点に立脚し、「学力とは何か」について考察し、最終的に日本の教育の現状と行く末までを論じている。

    タイトルからもわかるが、左からの立脚点である。少しフェアではないと感じるのは、学力テストが果たす役割や競争が「学力」の向上につながることは本当にないのかということが考慮されていない点である。この点は、学力観や教育観という立脚点によって変わってくるのだろうが、反対説も認めたうえで、やはり教育に競争はよくないということを立証すればよいのに、と思う。

    なお、左派の学者のかたはフィンランドなどの北欧諸国の教育制度を見習うべきだと主張する場、人口や経済水準、社会体制の違い(北欧諸国は伝統的な社会民主主義諸国である)があることから、額面通りに比較することはできないのではないかと思う。

    (2010年4月22日 大学院生)

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著者プロフィール

一九四七年滋賀県生まれ。教育評論家、法政大学特任教授。早稲田大学卒業後、私立海城高校、東京都公立中学校教師として、二十二年間ユニークな教育を実践。二〇〇三年に法政大学キャリアデザイン学部教授に就任。一二年から法政大学教職課程センター長・教授を歴任。主宰する臨床教育研究所「虹」では、所長として子育てと教育、いじめ問題など現場に密着した調査・研究に取り組む。著書は二〇〇冊を超える。「尾木ママ」の愛称で講演活動、メディア出演など幅広く活躍中。

「2018年 『尾木ママの孫に愛される方法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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