大陸へ アメリカと中国の現在を日本語で書く

  • 岩波書店 (2012年4月18日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (176ページ) / ISBN・EAN: 9784000237987

みんなの感想まとめ

テーマは、アメリカと中国における差別と格差の現実を深く掘り下げた作品であり、著者の個人的な体験を通じて描かれています。アメリカ編では黒人問題が、そして中国編では農村部のマジョリティである農民たちの苦境...

感想・レビュー・書評

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  • アメリカで生まれ、少年時代を台湾・香港で過ごし、日米往還を繰り返した後、日本で作家として活躍する著者が、アメリカと中国について描いた一冊。
    全編を通してのキーワードは「黒」。アメリカ編の黒は黒人を指し、中国編の黒は炭鉱や農業で肌を黒くした黄色人や、黒ずんだ家並みを指す。経緯は違えど、共通するのは差別と格差。
    オバマ大統領の就任式で始まる序章から、徐々に内容は濃く、重く、「黒」を意識せざるを得ない流れになってゆく。圧倒的なマジョリティでありながら、黒いままであり続ける農民たちのもとへ「人民の生活が見たい」と、河南まで入っていく最終章には圧倒される。
    著者自身も現状を打破する策を持っているわけではないと思う。でも、彼らの横に立っていたいという意識はひしひしと伝わってくる。

  • エッセイのような、文学のような、まぁ随筆。オバマの熱狂と中国農村部。
    中国農村部の話がやっぱり重い。あなたたちと似た光景もあります。100年前の、南北戦争の、そんな頃にはって。彼らにも豊かになる権利はあるのか、それを僕らは受け入れられるのか、など、など。

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著者プロフィール

リービ英雄(1950・11・29~)小説家。アメリカ合衆国カリフォルニア州生まれ。少年時代を台湾、香港で過ごす。プリンストン大学とスタンフォード大学で日本文学の教鞭を執り、『万葉集』の英訳により全米図書賞を受賞。1989年から日本に定住。1987年、「群像」に「星条旗の聞えない部屋」を発表し小説家としてデビュー。1992年に作品集『星条旗の聞こえない部屋』で野間文芸新人賞を受賞し、西洋人で初の日本文学作家として注目を浴びる。2005年『千々にくだけて』で大佛次郎賞、2009年『仮の水』で伊藤整文学賞 、2016年『模範郷』で読売文学賞、2021年『天路』で野間文芸賞を受賞。法政大学名誉教授。

「2023年 『日本語の勝利/アイデンティティーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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