中国映画―百年を描く、百年を読む

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000238120

感想・レビュー・書評

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  • 2002年刊。著者が雑誌などに執筆してきた映画評を、20世紀以降の中国史に沿って並べ直したもの。著者の言葉を借りれば「中国語圏の映画がこの二十年間いかに中国を描いてきたか、を読み解くための本」である。『中国映画を読む本』(1996年朝日出版社)と重複する章も多いが加筆・修正がある。
    採り上げられる作品も増え、構成は『中国映画を読む本』より整っている。香港返還前後の作品が押さえられているのもありがたい。それでも率直に言って文体が肌に合わず感性にも共通するものが見出せない(こちらの圧倒的知識不足もある)。ここに挙げられた作品を全て見た上で再読すれば、もう少し理解が深まるかもしれない。

    各章と触れられている作品
    第一章:動乱の中華民国期…『朱家の悲劇』『変臉 この櫂に手を添えて』『ロアン・リンユイ 阮玲玉』『紅夢』『レッド・ダスト』『春桃』『紅いコーリャン』『南京1937』『乳泉村の子』
    第二章:恐怖の毛沢東時代…『青い凧』『さらば、わが愛 覇王別姫』『活きる』『初恋のきた道』『太陽の少年』『シュウシュウの季節』『火の鳥』
    第三章:鄧小平時代から世紀末・新世紀へ…『プラットホーム』『正義の行方』『秋菊の物語』『山の郵便配達』『心の香り』『新北京物語』『スケッチ・オブ・Peking』『推手』『クレイジー・イングリッシュ』『イチかバチか』
    第四章:香港、「返還」とアイデンティティ…『恋する惑星』『天使の涙』『花様年華』『ラヴソング』『メイド・イン・ホンコン』『ホールド・ユー・タイト』『少林サッカー』『天有眼』
    第五章:台湾、その自画像…『悲情城市』『沙河悲歌』『牯嶺街少年殺人事件』『カップルズ』『熱帯魚』『青春神話』『河』『恋人たちの食卓』

  • 映画を見ながら中国を深く知ることができる。

    歴史の本からは学ぶことのできない、中国人(香港人、台湾人)の心情が垣間見れるだろう。

  • 人気の中国語圏現代映画、その名作・問題作を総覧し、歴史・社会と表現の交差を読み解く。各章ごとに「中華民国」「毛沢東時代」「[登β]小平時代から新世紀」の各時代を描く名作と「香港」「台湾」の映画について解説する。

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著者プロフィール

1952年東京都生まれ。東京大学大学院博士課程修了。東京大学文学部教授。文学博士。著書に『魯迅――東アジアを生きる文学』(岩波新書)、訳書に李昂『夫殺し』(宝島社)、『自伝の小説』(国書刊行会)、『迷いの園』(共訳、国書刊行会)、魯迅『故郷/阿Q正伝』(光文社)、『酒楼にて/奔月』(光文社)、莫言『酒国』(共訳、岩波書店)、『花束を抱く女』(JICC出版局)、『酒国 特捜検事丁鈎児の冒険』(岩波書店)ほか多数。

「2018年 『海峡を渡る幽霊 李昂短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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