沈黙を破る: 元イスラエル軍将兵が語る“占領”

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感想 : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000238496

作品紹介・あらすじ

パレスチナ自治区の占領地で日常的に繰り返される暴力や殺戮。イスラエルでは多くの兵士が占領地での任務に就くが、今までその実態が語られることはなかった。自らの加害体験を社会に伝えるために結成された青年退役兵たちのグループ「沈黙を破る」へのインタビューを通して、「占領」の本質を浮き彫りにする。

感想・レビュー・書評

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  • イスラエル側も苦しんでいるんだ。
    国の後ろにいる軍事産業によって世界は動かせされていてふつうの人々は苦しんでいる。どこの国がある悪いではなく、世界にこんな苦しみがあるのいうことを教えてくれた。人ごとではない。

  • 読んで良かった。
    本当に読んで良かった。
    それだけに、三章の存在が残念でならない。

    【この本のこと】
    「沈黙を破る」とは、兵役で戦闘兵士として2000年ごろにガザやヨルダン川西岸地区(=“占領地”)に派兵された、元イスラエル軍将兵の青年たちのグループ。
    ここに掲載されているメンバーは全員、私とほぼ同世代で1980~82年生まれ。
    これ以上は、安易なまとめをしたくない。

    【私個人のこと】
    想像して怖れ、それを回避するために一生懸命取り組む。
    想像して希望を持ち、それに到達するために一生懸命取り組む。
    正しく目標を持つために、正しく怖れを持つために、知識と経験を積む。
    私は、私と関わりがあり、手と声の届く範囲の人たちとまず、自由や権利を害してしまった時、逆に踏み入ってこられた時、常に話し合いができるように準備をしておかなければいけない。
    言い争いではなくて、話し合いってどういうものか、準備をしておかなくては互いに恐怖に支配されてしまうから。
    全力で気をつけよう。
    日常的にできないことが、視野を拡大したときにできるはずがないから。

    【愚痴じみてしまったつぶやき的なもの】
    第三章。
    著者は、「沈黙を破る」のメンバーのインタビューをして、どうして「沈黙を破ったのかどうかわからない」旧日本軍の将兵たちと、「沈黙を破る」と決めた現在のイスラエル軍の将校たちを比較検討するなんて安易なことをしてしまったのだろう?
    現代の日本社会と、戦時中の日本社会をまとめて「日本社会の気質」なんて言葉でまとめて、まともな現実認識や正しい自省が生まれるはずないのに。
    繰り返し「自分の行いに対して責任を取る準備がある」と言い、ホロコースト・コンプレックスを言い訳にせず、1973年の戦時下と現在の占領下のガザを安易に比べたりせず自分を見つめる「沈黙を破る」のメンバーに対する答えが、この三章というのでは残念すぎる。
    私は、私自身の行い、私が今現在見つめなければいけないのに行動できない言い訳、それから未来に繋がる私自身について反省し、考えることはするけれど。
    こんなに話を聞いても、いたずらに母数を拡大すると「ある個人がしてもいない加虐の意識」と「ある個人がされてもいない被虐の意識」が交じり合って、新たな憎しみが形成されていくことに、どうして気付かなかったのか?
    それとも気付いたけれど、なにか大人の事情的なアレでこのような形で出版せざるを得なかったのだろうか?
    もしそうならば、三章は完全に別のテーマとして、一章・二章とそれぞれを完成させた形で書いて欲しい…。

  • 観点が良。歴史背景政治背景の説明が加えられたらなお良かった

  • 『異国に生きる』日本の中のビルマ人:ドキュメンタリー映画:土井敏邦
    http://doi-toshikuni.net/j/ikoku/


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    「パレスチナ自治区の占領地で日常的に繰り返される暴力や殺戮。イスラエルでは多くの兵士が占領地での任務に就くが、今までその実態が語られることはなかった。自らの加害体験を社会に伝えるために結成された青年退役兵たちのグループ「沈黙を破る」へのインタビューを通して、「占領」の本質を浮き彫りにする。」
    著者からのメッセージ(岩波書店)
    http://www.iwanami.co.jp/search/index.html

  • 土井敏邦さんの同タイトルのドキュメンタリー映画を観たときの衝撃があまりに大きく、もういちどきちんと消化しようと思って、手にとってみた本。
    「沈黙を破る(Breaking the Silence)」とは、他の人々を武力で占領するとはどういうことなのか、自らの経験を語ろうと決めた元戦闘兵士・将校のグループだ。元兵士といっても、イスラエルは18歳から兵役があるので、まだ20代前半。日本でいえば大学を出たてくらいの、やさしい目をした若者たちである。その彼らが、「ある日、鏡の中の自分を見たら角が生えていた。自分は怪物になってしまった」と、目に苦渋を浮かべて語るという事実に圧倒される。
    「自分は占領地で権力をふるうことを楽しんでいた。それは誰か他人だと思いたいが、紛れもない自分なのだ」「他人のニーズに無関心になる、そのような意味でも、自分は暴力的になってしまった」。その自己分析を読むのはあまりにつらい。彼らはイスラエル社会の血塗られた拳としての身体をもって、占領がもたらすものをもっとも深い意味で問いかける存在だ。

  • 同名のDVDの書籍版。内容は殆ど同じ。

  • 読了:2009/11/07 図書館

  • ユダヤ人は第二次大戦で散々悲惨な目にあったのに、今度はパレスチナ人に対してそれ以上の攻撃をしている。
    それにしても歴史は繰り返すというが恐ろしい。
    子供達が、戦争ごっこをするという国はよくない。

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著者プロフィール

1953年佐賀県生まれ。ジャーナリスト。
1985年以来、パレスチナをはじめ各地を取材。1993年よりビデオ・ジャーナリストとしての活動も開始し、パレスチナやアジアに関するドキュメンタリーを制作、テレビ各局で放映される。2005年に『ファルージャ 2004年4月』、2009年には『届かぬ声―パレスチナ・占領と生きる人びと』全4部作を完成、その第4部『沈黙を破る』は劇場公開され、2009年度キネマ旬報ベスト・テンの文化映画部門で第1位、石橋湛山記念・早稲田ジャーナリズム大賞を受賞。次作となった『“私”を生きる』(2010年)は、2012年度キネマ旬報ベスト・テン文化映画部門で第2位。

東日本大震災後に制作された中編『飯舘村 第一章・故郷を追われる村人たち』(2012年)では「ゆふいん文化・記録映画祭・第5回松川賞」を受賞。また、2012年には、ビルマ(ミャンマー)から政治難民として日本に渡った青年を14年にわたって見つめた『異国に生きる 日本の中のビルマ人』で2013年度キネマ旬報文化映画第3位、文化庁映画賞文化記録映画優秀賞受賞。その他に『飯舘村 放射能帰村』(2013)、『ガザに生きる』全5部作(2014)など。著書は『アメリカのユダヤ人』、『沈黙を破る─元イスラエル軍将兵が語る“占領”─』(いずれも岩波書店)など多数。

「2020年 『ヨルダン川西岸(3部作)[DVD]ライブラリー版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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