ちいさな言葉

  • 岩波書店 (2010年4月6日発売)
3.65
  • (9)
  • (24)
  • (17)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 179
感想 : 37
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784000238595

みんなの感想まとめ

日常の中で子どもの成長を見守ることの喜びや、言葉の面白さを描いたエッセイです。著者は幼い息子とのやり取りを通じて、たくみんの独特な表現や思考を鮮やかに記録し、その中に潜む深い意味を探求しています。たく...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「生まれてバンザイ」と一緒に借りてきたエッセイ


    短歌と並行して読んでいました(^^)
    俵さんと息子のたくみんの普段の生活の中での、
    たくみんの可愛らしい『ちいさな言葉』を軸に
    いろいろなエピソードが綴られています


    まずは俵さんとたくみんのやりとりが素晴らしい。
    たくみんの表現力がすごいのか、
    それを拾い上げる俵さんが凄いのか、、、



    とにかく出てくるたくみんの語彙が俊逸なんですよね。大人もなるほどなーと唸ってしまう。

    自分もこれくらいしっかりメモなり何なりで残しておくべきだったーって、読んでいて悔しくなるくらい


    そしてそれを見て俵さんが感じていることがらに感心したり、共感したり、、、。
    素晴らしいエッセイでした。



    本書に
    「子供に何かしてやるということは
    自分の中の何かが
    引き出されるというとかもしれない」
    という言葉あります。


    これは凄く共感してて

    大人になってから全然やらなかったけど
    子供と過ごすことで
    あぁこういうこと昔は得意だったなとか
    親と一緒にやったなーなど
    と思い出すことがあったりします



    例えば、俵さんのお母さんが実はセミ取り名人だったとか。

    私で言ったら
    パズルゲーム結構得意だったなとか
    (最近はブロックスというゲームが我が家で流行中)

    トランプのスピード結構速いんだよねとか

    一輪車、実はなかなかうまいんだよねとか。


    ホント些細なことなんですけど笑
    大人になるとやらなかったりして。
    でも、子どもとの関わりを通して思い出す姿があったりしますよね(´∀`)





    俵さんの言葉って優しく寄り添ってくれるようですごく好きです。

    また他の作品も読みたいなって思います(*^^*)




    たくみん語録

    「できて!」

    「背中で抱っこ」

    「ばかちんちんちん」

    「未来で1番好き?」

    「一緒にミルク飲んで寝ようか」
    「お母さんは飲まないでしょ」

    「時間って何?」

    「うんちが硬いと声まで固くなる」

    「食べさせて、は愛の気持ちを感じる」



    たくみんの表現力をメモで伝えるの難しいー(・_・;
    ぜひ読んでみてほしいです(o^^o)


    • どんぐりさん
      ミユキさん

      ダンゴムシも育ててたんですか(´⊙ω⊙`)
      大量のダンゴムシ、、、
      ちょっと考えたくない、、、笑
      ミユキさん

      ダンゴムシも育ててたんですか(´⊙ω⊙`)
      大量のダンゴムシ、、、
      ちょっと考えたくない、、、笑
      2026/01/17
    • どんぐりさん
      ぴこさん

      ぴこさんって4人のお母さんなんですかΣ(゚д゚lll)

      毎日お疲れ様でした(>_<)


      子どもの言葉を全部聞き取るって難しい...
      ぴこさん

      ぴこさんって4人のお母さんなんですかΣ(゚д゚lll)

      毎日お疲れ様でした(>_<)


      子どもの言葉を全部聞き取るって難しいです(>_<)
      あっという間に日々過ぎていきます、、、

      だからひとつひとつ拾い集めている俵さんの作品に惹かれるのかもしれないです(*^^*)
      2026/01/17
    • どんぐりさん
      ともさん

      毎週バレーしてるからこそ若いんでしょうね( ・∇・)
      私よりその方の方が動ける気がしますᕦ(ò_óˇ)ᕤ泣
      ともさん

      毎週バレーしてるからこそ若いんでしょうね( ・∇・)
      私よりその方の方が動ける気がしますᕦ(ò_óˇ)ᕤ泣
      2026/01/17
  • 「あのさあ、サンタさんて、神様なんじゃない?神様が1日だけ赤い帽子かぶってきてくれるんじゃない?」
    4から5歳のこどもならではの発想にどきりとしたりほろりときたり。

    「きずのとびらかひらく」

    「べつ、と、はら、が、くっつくから、てんてんがつくんだね」
    「ねえ、なんで、くつしたは、てんがつかないの?」
    確かに。連濁の方程式に反している。

    「お母さんはぼくのこと好き?」
    「未来でいちばん好き?」

    子どもの言葉は、できる限り拾って書き留めておきたい!

  • 子どもが初めて話した言葉は何だったろう。

    内面の感情から発していた、あー、うー、ぎゃー、の音。自分の外の世界にある対象を理解し、身近にあったものの名前を結び付けていく。はじまりはやはり、まんま、まま、であったか(少なくとも、ぱっぱ、じいじ、ばあば、ではなかった)。

    歌人である俵万智さんが、幼少のお子さんとの何気ない日常のやり取りの中、成長していくお子さんの言葉を追いかけている。大人になってしまい既に修正、確立してしまった言葉の世界から見ると、たどたどしい子供の言葉の世界が輝いて見えてしまう。おもわずそうくるか!っと唸ってしまう場面もしばしば。時に親ばかの場面もちらほら。

    言葉は自分の内側の心の世界と、外側の物の世界をつなぎながら発達していくのですね。大事にしなきゃ。「夢の話」、「せーなちゃん」、「愛へのつっこみ」に座布団1枚。

    後半”木馬の時間”の章では、子育て時期の愛情がいっぱい詰まっています。 「収穫の秋」にて、”葡萄は手をかけただけ良い方向に枝が伸びて育ってくれるけど、子供はそうとはかぎらないでしょ”

    なるほど。
    (岩波現代文庫版もあり)

  • 俵万智さんのこどもの成長記録である。こども独自の考え方や気づきなどがのっていてとてもおもしろかった。普通の家庭にもある風景であるのにその言葉のおもしろさに気づくのは、言葉を大切に扱っている俵万智さんならではだと思った。
    読んでいてとてもこころがほっこりしていて読むたびに癒された。お茶を飲みながら疲れたときに読んで、ふふっと笑って肩の力をぬきたい。すぐそばにおいておきたい、そんな一冊だ。

  • 子どもの言葉に関するエッセイ。

    自分が当たり前だと思っていることが子どもにとっては「なんで?」「どうして?」ってことだったりして、おもしろい。
    いつから当たり前だと受け入れ始めるんだろうね、不思議。

  • 子育て中のお母さんに勧めたい1冊。
    子どもはいないけど、仕事柄普段から子どもと接しているだけの自分でも、感じることがたくさんあった。

    「言葉」を生業としている俵さんの息子さんだからこそ出てくる発言だなー、と思うものもたくさんあり、幼いころからたくさんの言葉を子どもにかけてあげることが大切なのだなぁ、と思った。また、俵さんの言葉の受け止め方だったりを読んでいると、子どもたちがすごく愛おしい存在に思えた。
    特に、「未来で一番好き?」はなんとなくハッとさせられた言葉だった。「これから先もずっと好きでいて欲しい」純粋な気持ちからそんな言葉が出てくるんだろうな、と思うと、自分も誰かに同じように聞いてみたいと思ってしまった(笑)
    家庭環境が複雑になってきている今、いろいろな子どもがいる。親だけじゃなく、接している大人みんなが忙しい中でも出来る限り1つ1つのことばに耳を傾けてあげて欲しい。そのことばの中には、大人が救われるようなもの、ハッと思い出させられるようなものもたくさんあるのだから。

  • 幼い頃にしか出来ない表現があって、その魅力も特別なものだと感じた。息子さんがすくすくと成長してゆく姿がとても微笑ましく、あたたかい気持ちになれました。
    子どもながらに、主観的な「お母さん」と他者から見た「まちさん」があることに気付いていることに、自分たちが思っている以上に大人びた部分があるんだなあと再確認させられた。

  • ◆きっかけ
    2人目を出産して、生まれたての息子の顔を見ていたら、上の娘が生まれてから読んだ俵万智さんの短歌がチラチラと思い出され(生まれてバンザイ とか)、もう一度読みたい、もっと多くの育児系の作品を読みたいと思い、図書館にあった5冊を母にリクエストして借りてきてもらった。『たんぽぽの日々』『プーさんの鼻』『ちいさな言葉』『ありがとうのかんづめ』『オレはマリオ』。たんぽぽの日々については借りるの2度目。

    ◆感想
    い図。たんぽぽの日々の続きという感じで、2歳〜小学校入学前までの、言葉を獲得していく時期のエッセイ。たんぽぽの日々とは違い、短歌はほぼ無し。
    p154で子守唄の話が出てきて、「坊やはよい子だ」のとこを名前に変えていたお母さんがいたというのは、同じ!と共感。夏川りみさんがカバーした古謝美佐子さんの童神(わらびがみ)の話が出てきて、どんな曲かと気になってYouTubeで聞いてみたら、知っている旋律で。歌詞は初耳だからどこで聞いたのかなーって考えてたら、思い出した。王心凌のアルバムに入ってた「feiba」だ。日本の曲のカバーだったんだ!中国の曲かと思ってた。2018/3/30

    ◆引用
    p56…表現への欲ーー子どもが、まず覚えるのはモノの名前、すなわち名詞だ。それから「ちょうだい」とか「おいしい」とか、だんだん動詞、形容詞が加わる。さらに、より的確に表現するために、形容動詞や副詞·連体詞、それに比喩的な表現を用い始める。四歳になっ
    たばかりの息子は今、そのあたりにきているようだ。

    →娘のはじめての言葉は「たっ!」だった。楽しい時に、「たっ!たっ!」、不機嫌な時は「まー、まー」。その後しばらくしてもっと言葉らしいのが出たのが「でちたー!(できた)」だった。名詞は、その後。「かか(お母さん)」「ミッフィ!(ミッフィー)」「みーまー(みかん)」等々。2歳になるまでなかなか言葉が出てこず、のんびり待っていようという気持ちと、公園や児童館に連れて行ってみたり、読み聞かせもしてるつもりなのに何でだろう?接し方を工夫した方がいいのか?と焦る気持ちとが入り交ざっていたなぁと思い出した。

    p161…「…と、多くのお客様がおっしゃいますね」対応が感じいいだけでなく、このコックさんの答え方には一つの特徴があった。この方法がおいしいとは断言せず、まして自分がおいしいと思っているとは決して言わない。終始、多くの客がおいしいと言う方法を私は採用している、という言い方に徹している。
    もしかしたら、この方法を好まない人もいるかもしれない。まだ見ぬ「お客様」にまで配慮した物言いは、究極の敬語だなあと思う。
    暑い暑い京都で、一条の涼しい風のような、美しい日本語に出会った。

    →仕事するとき、人と接するとき、私もこうありたい。ついつい押し付けがましくなったり、自分の嗜好や考えをオススメ!と押したりしがちだ。

    p182…通行人に雪玉をばしっと投げつけた。「なんだ?」と怪訝そうな顔をしてふりむいたその人は、子どもの仕業とわかると、不愉快そうな表情で足早に去っていった。
    二日間、雪を投げても投げても、みんな笑って「こらーっ」って 言ってくれたのに……息子は息子なりにショックを受けたようだ。
    「それはね、あなたのことを知っている先生や、お友だちだからだよ。誰にでもふざけていいってわけじゃないの」
    温泉のおばあさんと駅の通行人と。どちらも息子には初めての種類の大人で、距離を測るのが難しかったことだろう。こういうことが重なって、少しずつ「社会」を体感してゆくのだろうな、と思った。

    →人との距離感。子どもたちも、近々感じていくんだろうな。

  • この本に登場する著者の息子さんは当時3〜6歳。

    言葉を操り始めたばかりの年頃特有のユニークで、たまに大人がハッとするような真理を突いた言葉が、言葉を操るプロである母(俵万智さん)というフィルターを通して描かれています。

    その数々のエピソードに、同じ年頃の子をもつ母として、共感したり、驚いたり。

    ものすごいスピードで日々変わっていく子どもの貴重な『今』の姿を忘れないようにと、事あるごとに写真を撮っている私ですが、やはり文字で残すのは格別だな、と改めて思いました。

  • 著者の才能を受け継いだ、幼い息子の成長記。
    ことばに触れて、使いたくて、でもちょっと間違っていて・・・。
    子どもの言葉に焦点をあてた、やわらかなエッセイ。

    甥っ子が幼児語を言うようになった。
    いつか、その口から言ってほしくない言葉も覚えていくだろう。
    今はただ、「綺麗な言葉だけを紡いでおくれ」と願うばかりだ。

  • こどもとのほのぼのした日々なんだけど、いま読むと「仙台在住」で「災害と文化」というフォーラムに参加した、というコラムに勝手にどきっとする。そしてこれが出版されたのは2010年。

    短歌には、そのときの思いを、真空パックで保存してくれる一面がある。
    (p146)

  • 俵万智さんのエッセイ。
    小さい子供との日々のやり取りで交わされる言葉がたくさんでてきて、
    読んでいて思わず吹き出してしまうこともあり、感動することもあり。
    安定の俵さんでした。

  • 小さい子の言葉って面白いです。
    私の13年の離れた弟も、私なんかじゃ思いつかないことを言ってくれます。
    ほのぼのできる一冊でした。

  • 俵万智の子どもの二才〜五才くらいまでの言葉を中心とした成長日記。最近の様子は俵万智さんをフォローすればTwitterで時々読めるのでお得感有り。

  • さすが歌人、言葉に敏感で、新鮮な感性があるんだなー!
    やっぱり血は争えないな、ジュニアくんの感性もさすが!
    …って言われたいんだろうなあ!!

    っていうエッセイ。

  • 言葉への愛着と、子供への愛情に溢れた一冊。
    今さらながらだけど、俵万智さんの言葉選びのセンスを感じることができた。何気ない日常でも、素敵なことはいっぱいある!と気づかせてくれるとても良いエッセイです。

  • 言葉の世界は深い。でもそのことばをこどもは、母を手本に進んでいく。母子の会話が基軸になって、紡ぎだされた空間。こどもにしてやられるお母さんの姿を思い浮かべさせられました。でも、おとうさんは?という問いを子供に向けられる日が来ることを案じている、作者に何があったのか、ファン心理としては気になるとこです。

  • 成長する我が子の言の葉をそっとすくいあげる。

    プーさんの鼻を再読したくなった。

  • 「いちまんえん ぼったくりです」
    「かなしいおべんとうも、ありますよ」
    「だっこは…どぅわっこ!じゃないかなあ」
    「そんなの、いや。できて」
    「きょうはおにいちゃんおしごとなのに、どぅわっこめえめえcじゃんが、おぁまおでって泣くの」
    「ほんとうの三時じゃなくても、キモチが三時なの!」
    「ヤミーとおりこして、まいう~だよ」

    つまり作為のない言葉というのが、むずかしい。作為なしで、途方もなさを出す、ということが。これは子どもの描く絵をみていても思うことだ。最近では、「いえ」とか「かお」とか、意味のあるものを描くようになって、とたんにつまらなくなった。が、それまでは、途方もない線を、子どもは引いていた。ということは、だんだん言葉のほうも、途方のなさを失っていくのだろう。「ちいさな言葉」の輝きは期間限定のものなのだ。そう思うと、よけい愛おしくなる。p37

    「じゃあ、未来で一番好き?」

    子どもが何かに、ものすごく興味を持つ時期を「敏感期」というのだそうだ。息子はいま、文字の敏感期というものらしく、あいうえお表を新聞のように毎日眺めて、遊んでいる。

    「え?おべんとうわすれたら、あまいもの食べても、いいの?」

    言葉というものがあることに気づき、ものに名前があることを知る。意思疎通のために、言葉をつかうことを覚える。そういった段階を経て、ある程度自由につかえるようになると、今度は言葉そのもので遊びはじめる。p47

    このお面やマントや剣と同じように自分を強そうに見せるものとして「乱暴な言葉」は、あるものだろう。いっぽうで、極端なまでに丁寧な言葉になる場面もある。p51

    「えっ、じゃあ、りこちゃんとるいくんは、きょうから、とうめいになるの?」~ようじせんれい

    子どもが、まず覚えるのはモノの名前、すなわち名詞だ。それから「ちょうだい」とか、「おいしい」とか、だんだん動詞、形容詞が加わる。さらに、より的確に表現するために、形容動詞や副詞、連体詞、それに比喩的な表現を用い始める。四歳になったばかりの息子は今、そのあたりにきているようだ。p56

    「あのう、いいかげんに、かえってくださいっていうきもちになってきました」

    「このおうちのどこかに、かわいそうなねこちゃんがいるから、さがして。みつけたら、このこにおかあさんは、いないのかなあっておもって。それから、おなまえは、ないのかなっておもって。ミャウちゃんっていうおなまえにして。それからおなかすいてないのかなっておもって。・・・わかった?」

    「べつ、と、はら、が、くっつくから、てんんてんがつくんだね」
    国語学でいうところの「連濁」という現象だ。p66

    「ねえ、その子が、オオカミが来たって何回も言ったから、だからオオカミが来たんじゃない?おかあさん、言ったでしょ。言葉で言うと、言葉が、それをほんとうにしてしまうって」p69

    「せーなちゃんは、チューリップバッジ(年中さん)だけど、心の中は、赤ちゃんみたいなんだよ」

    「せんせいは、うす~く、しかるの」

    あしたの日記
    「どんなきもちかは、わからないから、それはあしたかくよ」

    「自分で食べたほうが、てっとりばやいでしょうが」
    「・・・あいのきもちをかんじる」

    「あのね、食べさせてんもらったんじゃないの。食べさせてくれたの」

    「だから、おかあさんには、いいづらい」

    そこにいるだけで、まわりの人にさまざまな力を発揮させてしまう・・子どものパワーは、こんなところにもあるのだなあと思った。p128

    「そんなこといってたら、ゆきがふっても、ゆきのたのしみがないでしょ!」

    「初」をたのしむ
    眼をつぶり、ひんやりした手で顔をそっと覆う息子を、思い浮かべた。ささやかだけど確かな「初めて」がそこにある。

    子の声で神の言葉を聞く夕べ「すべてのことに感謝しなさい」

    「ねえねえ、おかあさん、うつくしいことばだよ」
    「きけば、わかる」-そう言って耳を傾けている。「せっしゃ」だの「つこうまつる」だの、耳慣れない響きを、音楽を聴くように味わっているようだ。それを違和感ではなく子ども心に「うつくしい」と感じたというのが、おもしろいなあと思った。p159

    「思い出って、どういうこと?」
    「うーん、いみは、わかるけど、ことばではいえない」

    「それは、おぼえていはいるけど、なんか思い出っていうのとはちがう」
    そうか。記憶にあるだけでは思い出にはならないのか。つまり記憶のなかの特別なできごと、それを思い出と呼ぶらしい。

    サンタさん
    つまり、ファンタジーではなく現実の世界のほうに心の比重が移ってくると、だんだん疑惑のまなざしを持つようになる。大人になるということは、寂しいものだ。

    クリオネちゃん
    会わないで、想像していただけのほうが、よかっただろうか。いやいや、「期待はずれ」もまた、大事な経験だろう。

    「つくしさんが、ありがとうって言えないから、かわりに桜さんが、ありがとうって、花びらで言ってくれたんだね」とつぶやく。

    「うん。でもすご~く苦くて、こころがふるえるから、少しだけお菓子をとっておくの。くちなおし」

    「なんで、おしっこの音が恥ずかしいの?」

    「一枚だけ、おとりくださいって・・・この『だけ』はいらないんじゃないの?」

  • たんぽぽの日々を読んでいたので知っている話も多かった。

全34件中 1 - 20件を表示

この本が好きな人におすすめの本

著者プロフィール

俵 万智(たわら・まち):1962年大阪府生まれ。歌人。早稲田大学第一文学部卒業。学生時代に、佐佐木幸綱氏の影響を受け、短歌を始める。1986年に角川短歌賞、1988年に現代歌人協会賞を受賞。『サラダ記念日』『プーさんの鼻』『考える短歌』など、歌集・著書多数。2021年度朝日賞受賞。歌誌「心の花」所属。最新刊は第七歌集『アボカドの種』。2023年、秋の褒賞で紫綬褒章を受章。

「2026年 『短歌ご一緒しませんか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

俵万智の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×