デザインのデザイン

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 3301
感想 : 276
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000240055

感想・レビュー・書評

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  • 偉大なデザイナー、原研哉さんの思うデザイン論を主体とした本。
    うーむ。「白」を読んだ時から感じていることではあるのだけれど、文章がお堅く周りくどい感じがして、最後まであまり入って来ず集中できなかった。その様な文体は苦手...
    内容自体は興味深く、特に「リ・デザイン展」と愛知万博の話等は面白かった。

    ・ゼロから新しいことを生み出すことも創造だが、既知のものを未知化することもまた創造。
    ・人間が暮らすことや生きることの意味を、ものづくりのプロセスを通して解釈していこうという意欲がデザインなのである。
    ・デザインは生活というポジションから見る文明批評でもある。
    ・マーケティングを繰り返して商品開発をすることは、消費者を甘やかしてしまう危険性も孕んでいる。
    ・日本の美意識は、辺境から世界を均衡させる叡智として育まれたもの。
    ・デザインはコミュニケーション

  • 無印良品のデザインを手がけている原研哉さんの本です。
    デザインとは何かという彼の考えを述べる部分から始まり、それまで手がけてきた仕事を順々と紹介しています。

    松屋銀座のリニューアルオープン、無印良品、愛知万博など、有名な仕事が多いので、読んでいてなるほどそういう意図があったのかと納得させられます。
    挿絵の写真も多くてレイアウトも素敵なので、とてもおしゃれな本だなとも思いました。

    私はこの人の考え方がとても素敵だと思います。
    ものをデザインするということは、そこに自分がこのものがこうあってほしい、こういう意識を持って使って欲しいと思う希望を込めることだという仕事に対する姿勢も素敵だと思うし、今まで日本で受け継がれてきているものを再発見して新しいデザインにするというのも素敵だと思います。

    本の中で日本人の美意識や伝統的な日本の美についても書かれています。
    明治の文明開化以降、日本は西洋の模倣に躍起になっていますが、日本的な美しさも捨てたものじゃないという主張は共感できるなと思いました。
    私たちの中にある美しさの基準は、きっと今まで連綿と続いている文化の中にあるはずです。
    日本の文化のことをもう少し大切にしたいと思える本でした。

  • デザインのこれからと今。

    著者が手がけた制作物とその制作に込めた思いを伺うにつけ、深い精神性と手仕事が持つ丁寧さがひしひしと伝わってくる。おのずとデザインの役割も浮かび上がってくる。

    面白いのは、日本文化の持つ役割への着目だ。
    そこに声高なナショナリズムはないが、この時代に即した新たな可能性を開くチカラが日本にはあるということが分かった。

    デザイナーだけでなく、あらゆる職種で自分の身に当てはめて読める、良い意味での自己啓発本でもある。

  • 欲望のエデュケーション
    住環境の欲望の基準が低い。
    ハッとさせられた。

    確かに2DKとか庭付きとか、記号化された表現に慣れきっていた。
    そっか、広ければいいわけでもない。
    豪華な装飾があればいいわけでもない。

    どのようにその空間を楽しみたいのか想像を巡らせて、日の光はこう照らして欲しい、廊下はこのぐらい幅があった方が動きやすそう。

    そうやって考えを巡らせようと思う気づきがありました。

    それと、ビジュアル多めの雑誌を作ろうと決めた。

  • デザインに関しては過不足なく言い切っているこの本が一番だと考えてます。

  • 私が今一番求めていた本。デザインとは何か。文章が読みやすい上に内容がとても面白い。でも読めば読むほどデザインの定義というものは実際に言葉にできるのかわからなくなった。「デザイン」は動詞のような気がする。さらに「何を」「何のために」がないと成り立たない。"問いを発見することがデザイン"
    原さんはあまりごちゃごちゃしたようなデザインを好んでないのかな?今の世の中のデザインに対するイメージ、物の見た目とか、に対してそれだけではない、それは結果であってデザインそのものではないということを頻繁に主張していたような気がする。

  • デザインというのは見た目だと思っている人が多いと
    思いますがそうではなく、デザインは側ではなく本質を
    知らなければならないということを教えてくれた本です。

  • デザイナーとしてのマインド。
    全然知らなかったデザインの歴史について触れていた。

    デザインだけでなく経済的な視点からもデザインを捉えている。
    本の中で言う大局を捉える。ということに経済について考えることも含まれているんだろうな。
    むしろそれがわからないと良いデザインはきっとできない。

    原さんは文章の書き方もうまい。
    本を書くこともデザインだというふうなことを言っていた。
    きっと訓練すれば身につくことなんだから自分もやってみよう。

    なんか、すごく感動している。
    デザインというものに携わる。とあのとき決めてよかったと嬉しく思ってる。(留年した後の就活)
    実際にやることは地道なことだったり、初めてやることばかりで思う通りにいかないことばかりだけど、
    こんな人たちがつくってきたデザイン業界の今にいると考えるととても嬉しく、背筋が伸びる。
    (ちょっとうまく言語化できていないけど)
    もっとデザインが好きになった。
    決してファッションや賑やかしなんかではない。

    逆に、こんな考え方を知らずによくデザイナーになろうなんて決めたな。
    なんか失礼だ。笑

  • 良書。
    「デザインは技能ではなく物事の本質をつかむ感性と洞察力」という言葉が印象的。
    「デザイナー」という肩書きを持つ人でも「デザイン」というと色柄形だけに取り分け着目している人も正直多いけど、本質は全然違くて、社会やもっとスケールダウンした日常の中で敏感に捉えた違和感みたいなものを咀嚼して、新たな尺度で問題提起・解決していくプロセスのような気もする。
    無印の話や愛知万博の話が面白かった!
    愛知万博の話を聞いて東京オリンピックの開会式をふと思い出してしまった...笑
    そして陰翳礼讃も読もうと思った。

  • 著名なデザイナーである原研哉氏の著書。
    個人的にオススメしたいのは第1章のデザインとは何か、第6章、第7章のこれからの日本の進むデザインの方向性についての示唆が興味深い内容。
    特に第1章は広く知られている内容かもしれないが、デザインを専門外とする私にとっては面白い系譜で、特に西洋や資本主義の煽りに抗っていたデザイナーなどの潮流が見れて、その歴史について知的好奇心を擽られた。
    第6章、第7章は共感する部分が多く、日本の良さ、古来からの美に関する知見を増やしていくことが、今後の世界への情報発信のベースになるかもしれないと改めて考えを広げてくれた。

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著者プロフィール

デザイナー。1958年生まれ。デザインを社会に蓄えられた普遍的な知恵ととらえ、コミュニケーションを基軸とした多様なデザイン計画の立案と実践を行っている。日本デザインセンター代表。武蔵野美術大学教授。無印良品アートディレクション、代官山蔦屋書店VI、HOUSE VISION、らくらくスマートフォン、ピエール・エルメのパッケージなど活動の領域は多岐。一連の活動によって内外のデザイン賞を多数受賞。著書『デザインのデザイン』(岩波書店刊、サントリー学芸賞)、『白』(中央公論新社刊)は多言語に翻訳されている。

「2018年 『白百』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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