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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784000240222
感想・レビュー・書評
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すごい本であった。終始圧倒されっぱなし。今後、真面目に天皇制について語ろうとする人は、この本をいかに批判するか、あるいは乗り越えることができるかという課題を背負うのではないか、と思ってしまうほどだ。
みんながそれぞれの時代でなんとなーく「天皇って権威の源泉なんだよね」と思っていた天皇制に対するイメージに、ずばっとパースペクティブを示してくれた、そんな印象の本だった。あたってる文献の数もものすごい。
しかしこの本のように、最初に理論をばーんと提示して、そのあとにその理論に歴史的事象を当てはめていくという手法を取られると(実際の研究の過程としては歴史的事象の検討→理論の構築なのかもしれない・・・いや、そんなに整然と分けられないというのが一番正しいのかも)、なんというかぐうの音も出ない気持になってしまう。歴史学の人たちがこれからちまちまと、明治時代なら明治時代、近世初期なら近世初期という感じでそれぞれ個別に色んなことを検討する意味はあるのか?という気持にすらなる。
でも、考えようによってはそういう各時代のちまちました(実証的な)歴史学の仕事のひとつの機能には、こういう巨大な理論に対する反証作業という側面がある、と言えるかもしれない。もしかしたら、水林さんの言うことは当っていて、いろいろ検証した結果は「やっぱ水林さんの言うことで合ってましたー」ということになるのかもしれないが、科学でも証明には反証が不可欠なように、(実証的な)歴史学による理論の反証作業というのもまた、重要な仕事と言えるのかもしれない。
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