帝国解体――アメリカ最後の選択

制作 : 雨宮 和子 
  • 岩波書店 (2012年1月28日発売)
3.20
  • (0)
  • (1)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
  • 本棚登録 :23
  • レビュー :4
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000240376

作品紹介

逼迫した経済状況にもかかわらず、軍備拡大を続けるオバマ政権下のアメリカ。著者は、長年にわたって、沖縄の米軍基地やイラク、アフガニスタンへの軍事侵攻、自らも内情にくわしいCIAのありかた、さらには民間企業の軍事への参入などを厳しく批判してきた。この本は、歯切れのいい文体と膨大な文献などとともに、いま、アメリカがなすべきことを説く、渾身の遺著である。最晩年にロサンジェルス・タイムズ紙に執筆した、普天間への思いを綴った論文、そして人生のパートナー、シーラ・ジョンソン夫人による、日本版への書き下ろしも収める。

帝国解体――アメリカ最後の選択の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • アメリカに従属している日本の今後を考えてしまった。アメリカがおりてしまった時、日本はちゃんと自分の足で歩けるのだろうか。

  • フォトリーディング。この本の目的はアメリカが自滅への選択肢を自ら選んでいることと、まだ自滅しない道を選ぶのに時間があることを示す事(P8)。

    設問:
    1).解体とは何か
    2).なぜ米国は解体しつつあるのか
    3).国家と軍産複合体の力関係はどうなっているのか
    4).米国解体後の世界はどうなるのか

    活性化後の回答:

    米国の解体とは、帝国維持のために民主主義が終焉し、経済破綻になること。

    米国解体の原因は、軍事と諜報の空洞化した政府と、軍産複合体による。軍事ケインズ主義の破綻。利潤を追求する民間に工作を委託しているゆえに、無謀な工作が隠密裏に、利益追求のために横行する。経済の空洞化。

    軍産複合体が議会や民意を支配するゆえ、軍事ケインズ主義は加速する。軍を維持する金は政府には無くなりつつある。帝国主義は暴走する。

    米帝国解体以後の世界には言及なし。

    著者の結論:解体は時間の問題。

    私の感想:陰謀論的な内容を学問として論理的に論じられていたので、説得力もあり分りやすかった。

  • 帝国主義とは軍事強国が弱小国を支配し、搾取することだが、それは何世紀にもわたって国際的な力関係を支配する要素だった。
    帝国主義が衰退しているのは、1991年のソ連の分裂とその帝国の崩壊で始まったといえる。アメリカは今や絶滅危惧種のようなものだ。

    アメリカの力の衰退がもっとも深刻なのはラテンアメリカ。

    アメリカは自分の破産問題は本気で考えていない。

  • 米国の軍産複合体を批判してきた著者によるその暴力と解体を迫る論考。
    著者は「ブローバック」という概念に注視する。「ブローバック」とはアメリカ政府が国外の反米政府の転覆工作や破壊活動といった傲慢な政治工作に対する反応のこと。被害者には抜き難い憤慨が残り、これは当然、暴力の原因になってしまう。

    軍産複合体に関しては、アイゼンハワーが警鐘を鳴らしたことで有名だが、国内ではこの警句が顧みられることがほとんどないという事態には驚いた。とにかく、戦闘を続けるなかで、国内外の戦死する若者や軍費が財政赤字のトリガーになっていることがスルーされているのだ。

    本書のタイトルは「帝国解体」。かつて大英帝国は、膨大な経費ゆえに植民地帝国を解体せざるを得なかった。現代世界の「帝国」はアメリカである。その行動が傲慢であるだけでなく、こちらも膨大な軍事費による衰退・解体が必然と予期されるならば、帝国から降りるほかない。

    また、沖縄の基地問題にも言及。米国の圧力に屈し、県外移設を断念した鳩山元首相を批判。しかしそれ以上に問題なのは、米国の傲慢さと指摘している。

全4件中 1 - 4件を表示

チャルマーズ・ジョンソンの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ロバート・ジェラ...
マイケル・ウォル...
有効な右矢印 無効な右矢印
ツイートする