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Amazon.co.jp ・本 (160ページ) / ISBN・EAN: 9784000240451
感想・レビュー・書評
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寺山修司さんの詩集ですね。
寺山修司さんの十四歳から十五歳前後の少年期に綴られた未発表の詩集です。
編集は田中未知さん。
六十篇近い詩が収められています。
何れも短い詩が初々しく輝きを出しています。
「黒猫」
黒猫たちが
塀の上で魔法で話す
ーー赤い頭巾の
老婆のはなしーー
ーー青いカヤの
実のはなしーー
ピンと張った
しっぽの先に
ーー黄金の月ーー
ーーかみそりの月ーー
「あのとき」
どこかの
こどもが
ないていた。
おんなのこは
ふるさとのゆうぐれを
むりさかいまで
みおくってくれて
なきながら
わらってくれた。
ぼくはうつむいて
アカシアをかじりながら
やはりわらった。
みんな
みんな
うつくしかった。
さようなら……………。
「それから」
手のなかにある 手……………。
鼓動のない、その
にぎられたもの……………
少女の頬を濡らした風が
夜をしろくした。
風の笛………
息の言葉………
ぐるぐる………
体と体が
大空を
まるでちぎれるように
踊ったあとに………
アはハハ………
にぎられている
裸の木肌………。
則子ちゃん。
僕は木の実を
ひとつ拾った。
ノートに『秋たちぬ』と記された自作の詩集を没後三十年立った2014年に刊行された詩集です。
十八歳で俳句、短歌、詩でデビューして才能を認められた寺山修司ですが、その片鱗を既に魅せていますね♪(=゚ω゚=)
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カットも詩も自由でいいなと思った。好きに書いていいよねって。
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戦争で父を亡くし母と離れた孤独の少年は「ことば」を友達にした。そして「ことば」と戯れ「ことば」と闘い「ことば」を魔法のように自在に操り47歳で少年のまま此の世を去った天才寺山修司の原点がここにある。
生粋の照れ屋を隠すため斜に構えることの多かった寺山、しかしこの少年期に明け透けな「ことば」でストレートに心情を表現した作品群はどれも瑞々しくも美しくファンならずとも心を奪われるに違いないだろう。
そしてこの未発表だったノートは詩歌に添えられた自筆のカットやレイアウトも秀逸なそれ自体が芸術作品、こちらの復刻版も是非手にしたいものである -
新発見の若い時代に書かれた未発表詩集。
寺山修司にまだ未発表の詩があったとは!知らないままに数年のうのうと過ごした事を悔やむ。寺山は早熟だったことを痛感する詩集。くどくなく、楽しめた。 -
ご承知のように、寺山修司さんは18歳のとき第2回短歌研究50首詠を受賞され、その後歌人としてデビューされたのですが、本書はそれ以前、県立青森高等学校時代に書かれた未発表の詩集です。
寺山さんの詩には、独特の情緒がありますが、その兆しはすでに少年時代の作品に表れています。まさに、早熟の天才だったのですネ。
べそかきアルルカンの詩的日常
http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2
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